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 白と黄色の花が咲き乱れている。
 ティファはそっとしゃがみこむと、花の香りを胸一杯に吸い込んだ。



星に還りし君を想う




 静けさの漂う教会に、ティファは一人でやって来た。
 子供達は友達と遊びに行っている。
 クラウドはいつものように配達だ。
 そんないつもと変わらない日常で、ふと無性に会いたくなる『彼女』。
 とても笑顔の素敵な『戦友』であり『親友』であり、そして…『ライバル』だった彼女。
 同性のティファから見ても非常に魅力的だった彼女を想うと、胸が痛い…。
 未だに彼女のような女性には出会った事はない。
 彼女のように個性的で魅力に溢れ、他者を惹き付けずにはいられない人は、もうこの星にはいないのではないだろうか…と、ティファは本気でそう思っている。

 連日連夜、大盛況のセブンスヘブンには沢山の客達がやって来る。
 その客達の中には当然女性もいるのだが、『彼女』のような女性は来た事が無い。
 その女性客達の一人が昨夜、何気なく口にした一言がティファをこの教会に足を向けさせた。


『クラウドさんって毎日毎日お仕事だって遅くに帰宅されてますけど、本当にお仕事が理由なんですか?』


 分かっている。
 クラウドが不器用で自分や子供達に隠れて『余所の女性』に会ったり出来るような男性ではない事くらい。
 しかし、ここ数日……、いや、もう数週間に渡って、クラウドは早朝から深夜まで仕事で家を空けていた。
 当然、顔を合わせるのは極々僅かな時間のみ。
 交わす会話も…ほとんどない。
 携帯からかかってくる電話の内容は決まって…。
『今日も遅くなる』『今夜は帰れそうにない』『皆、元気にしてるか?』『俺は大丈夫だ、身体が丈夫なだけが取り柄だからな』
 そして…。

『いつもすまない』

 疲れているであろうに、子供達と自分を気遣った言葉をくれる彼を疑うなど、出来るはずも無い。
 なら、どうしてここに…『彼女』の空気を漂わせている教会に一人でやって来たのかと言うと…。

「エアリスなら…こんな時、どうするのかな……」

 ティファのこぼした言葉が、コロリと花々の上に転がった…。

 自分にはない魅力を持っていたエアリス。
 彼女はあの二年前の旅の中で、沢山の大切なものを仲間と自分に…そしてクラウドに与えてくれた。
 沢山の笑顔を、沢山の愛情を惜しげもなく与え、そして最後には星の為に命まで与えてエアリスは星に還った。
 そんなエアリスを、ティファは今でも愛しているし、それは他の仲間達にも言える事だ。

 ただ…。
 他の仲間達には持っていない感情をティファは持っていた。
 それは…。

『嫉妬』

 恐らくエアリスも惹かれていたであろうクラウドに、心を寄せているからこそ感じている感情…。
 もっとも、
『エアリスと出会った頃には、俺は『俺』ではなかったからな…。親友の…ザックスの面影を『再現』していただけだったから……。だから、エアリスは結局『本当の俺』に会う事は……なかったな……』
 そう言って、クラウドは寂しそうに笑っていたのだが…。
 それでも、エアリスがクラウドの『本当の姿』を実は薄々感じていたのではないかとティファは思っている。
 そして、その『本当の姿』のクラウドにも、彼女が惹かれていた事も……何となく感じていた。
 それは、やはり同じ男性を慕っている『女の勘』。
 だからこそ、ティファは今日、ここに来た。
 自分の中で溜まっている『不安』を、彼女なら一体どうしたのだろうか…と。


『馬鹿ね~、そんなに器用な男じゃないくらい、ティファだって分かってるでしょう!?』

 彼女の声が聞えた気がした。
 いや、エアリスが実際二年前に口にした台詞が突然鮮明に甦ったのだ。





「クラウドってさ、無口で無愛想で、朴念仁が服着て歩いてるみたいよね」
 エアリスが前を歩いているクラウドに視線を向けたまま、そっとティファに囁いた。
 ティファはクスッと笑うと「そうよね」と頷いて、クラウドの背を見やる。

 幼馴染だった少年は、離れていた歳月の間にすっかり逞しくなっていた。
 小さかった背中が、こんなにも大きくなっている。
 しかし…。
 例えようも無い『違和感』がクラウドと一緒に旅をするようになってから日に日に増していた。
 自分の知っている幼馴染の少年とは別人のような言動を彼がする度、言いようの無い不安がティファの胸を支配する。
 誰にも言えない不安を胸に抱えて旅を続けるうち、段々塞ぎがちになっていくティファに、敏感なエアリスが気付かないはずがなかった。

「な~に?どうしたの、ティファ?」
 とうとうある日、エアリスがティファにそう問うてきた。
「ん…別に何でもないよ」
 話すことなど出来るはずもなく、とりあえず作り笑顔を向けてその場をしのごうとした途端、エアリスの繊手がティファの背中をパシンと叩く。
「ダ~メ!私には『セブンスヘブンで培ってきた作り笑い』は通用しないわよ!」
 おどけた口調で言っている割に、目が真剣な親友を前に、ティファは笑顔を引っ込めた。
 そのまま視線を落として地面を見つめるティファに、エアリスは溜め息を吐くとティファの頭をポンポン軽く叩き、
「もう。ティファったら本当に何でもかんでも自分の中に溜め込んじゃうんだから!ダメよ、そんな風に溜め込むのは!そのうち、自分の中がパンパンになって壊れちゃうわよ!」
 そう言って、優しく顔を覗き込んだ。

 結局、ティファは自分の中に抱えている不安を打ち明ける事が最後まで出来ないまま、彼女と別れなくてはならなくなったのだが、他の悩みを口にする事は出来た。
 それは…。


「クラウドって……、私と幼馴染なんだよね…」
「うん、そうだったわね」

 宿に泊まり、ベッドに入ってから隣に寝ているエアリスに、ティファは唐突に話しかけた。

「私ね…クラウドとは、クラウドが村を出て行った後から、一度も会った事なかったんだ」
「そうなの?」
 ティファの言葉に、エアリスは驚いて上体を起こした。
 ティファは天井に目を向けたまま、言葉を続ける。
「うん。それで、別に今まで連絡もなくて……」
「……うん?」
「それで……。最近ミッドガルで再会したわけだけど……」
「うん」
「私が知らない数年があったんだなぁ……って改めて思っちゃった…」
「…は?」

 ティファの言葉に、エアリスが不思議そうな…わけが分からないと言わんばかりに声を上げた。
 ティファ自身も何をどう言いたかったのか分からなくなり、結局「何でもない…。ごめんね、忘れて…」と言葉を濁したのだが……。
 鋭い彼女には、ティファが口にしようとした言葉が何だったのかピンと来たらしい。

「ねぇ、ティファ?」
「ん?」
「クラウドって、小さい頃からあんなに不器用だったの?」
 エアリスの問いに、ティファは幼い頃の記憶を辿った。
 いつも、どこか不機嫌そうに自分と友達達を見ていた少年の顔…。
 そして、何か言いたそうに……それでいて寂しそうな少年の顔が脳裏に浮かぶ。

「うん、そうだね。不器用って言うか、すごく無愛想な子供だったよ」
 ティファの言葉に、エアリスは「やっぱりねぇ。三つ子の魂百まで』って本当なのね」と妙に感心していた。
 そして、上体を起こしたままティファに向かって笑みを浮かべた。

「大丈夫だよ、ティファが心配するような事、今までしてないって!」

 エアリスのこの発言に、ティファはカッと頬を赤く染めると、勢い良く飛び起きた。
「な、ななな、なに言ってるの!?!?わ、私は別にクラウドの事、遊び人なんて思った事ないし…」
「へぇ、ティファはそんな事を気にしてたんだ」
「え!?」
「だって、私はそんな事言ってないし」
「だ、だって今……」
「ん~?今…なに?」
「も、もう…エアリス!」
「クックック…、アッハッハ~!もう、ほんっとうにおっかしいんだから!私は『変なクスリ』とか『ヤバイ商売』とかしてないって言おうと思ってたんだもん。それなのに、ティファったら勝手に『遊び人』って言ったんだから~♪」
「………ウソばっかり~~……」
 クスクス笑うエアリスに、ティファは真っ赤に染まった顔を隠すようにシーツに潜り込んだ。
 すると、何やら隣のベッドからエアリスが起き出す気配がしたと思ったら、モゾモゾと自分のベッドにエアリスが潜り込んできた。

「ティファ~、怒った~~?」
「…………」
「もう、ごめんってば~」
「…………」
「あ~、ほんっとうにティファってば可愛い!」
 そう言って、ギュッとシーツごとティファを抱きしめた。
 ティファはシーツ越しに伝わってくるエアリスの温もりに、段々くすぐったい感情が胸に広がってくるのを感じた。
 モゾモゾと身体を反転させて、シーツから顔を覗かせる。
 目の前には、深緑の瞳が輝いていた。
「エアリスって…大人だよね……」
「そりゃ、ティファより二歳もお姉さんだから!」
「もう……。そうだけど……」
 ちょっぴり頬を膨らませるティファに、ニッコリ笑いかけ、ティファの頬を軽くつつく。
「それで~?このお姉さんに何か相談があるんじゃないの?」
 ニッコニッコ笑う親友に、躊躇い勝ちに口を開く。
「ん……なんて言うか……。私の知らない数年間に……クラウドって…その……」
 結局最後まで言い切る事が出来ず、尻すぼみになって言葉を切ってしまったティファに、エアリスはカラカラと笑って見せた。


「馬鹿ね~、そんなに器用な男じゃないくらい、ティファだって分かってるでしょう!?」


 そう言って、ティファの胸に宿っていた不安を払拭してくれたのだ。

 翌日。
 朝食を全員が宿の食堂でとっている時、意味ありげに笑いながら、
「そう言えば、クラウドって彼女、いないの?」
 小型手榴弾的発言を投げかけたエアリスに、
「いない!」
 と、真っ赤な顔をしながらクラウドは一刀両断にして返したのだった…。



「……楽しかったよね…」
 教会の柱の一本に背を預け、天井を仰ぎながら笑みを浮かべる。
 カダージュ達との戦いで壊れたままになっている天井からは、太陽の日差しが惜しげもなく燦々と降り注いでいる。
 キラキラ輝く陽の光が『奇跡の泉』の水面で反射され、教会の中を波状の光で飾っているその光景は、溜め息が出る程、美しいものだった…。
 心休まるそのひと時。
 ポツリと零れた一言に対して、懐かしい友人の声を思い出させてくれる。

『うん…楽しかったね…』

 サワサワと花々が風に優しく揺られる。
 まるで、彼女がそこにいて、返事をしてくれているかのようだ…。

「私…あの頃言えなかったけど……クラウドの事、好きだったんだ…」
『うん、知ってたよ』
「だから、エアリスと仲が良い二人を見ると、いっつも悔しかったし、寂しかったんだ…」
『ふぅん…、そうなの?私から言わせてもらったら、ティファの方がクラウドとうんと仲が良かったと思うけど』
「そんな事無いよ。少なくとも私は……私よりもエアリスにクラウドは心惹かれてたと思ってる…」
『コラ、またそうやって卑屈になる!ティファの悪い癖だよ、あの時も言ったでしょう?』


『ティファは、ティファが思っている以上に素敵な女の子だよ』




「あ、これ可愛い!ティファ、ここ、ここ!ここのお店に入ろうよ!!」
「エアリス…元気ね…」
「当然よ!楽しめる時に楽しまないと、人生損じゃない!」

 コスタ・デル・ソルに着いた一行は、しばらく自由行動をすることになった。
 その際、女同士で買い物に…とショッピングに繰り出したエアリスとティファは、一軒のアクセサリーショップに辿り着いた。
 ショーウィンドーに飾られているアクセサリーは、どれも女心をくすぐる可愛い物ばかり。
 エアリスは躊躇いがちなティファを引っ張るようにして、店の中に入ってしまった。

「あ~、アイテム買わないといけないのは分かってるんだけど、こういう可愛い物もいくつか欲しいよね~」
「…ん~、でも、やっぱり無駄遣いは良くないし……」
 既に逃げ腰になっているティファに、エアリスは「ハァ~~…」と実にわざとらしく大きな溜め息を吐いてみせると、
「良い?あのね、こういう大変な旅の中にあっても、女の子はお洒落をして良いもんなのよ?ううん、むしろお洒落をして心を潤すべきなのよ!!」
 両手を腰に当てて、ズズイ…と顔を寄せる。
「う……でも……私は…」
「私は…なに?」
「え…いや…何て言うか……」
「なによ~!」
 段々顔が近くなるエアリスを前に、仰け反りながら途切れ途切れ返答する。
「だから…エアリスは可愛いからどれも似合うと思うけど……私は……」

「は!?」

 ティファの発言に、それまでにじり寄っていたエアリスは逆に目をまん丸にして仰け反った。
 店内にいた他の客達が一斉に二人を見る。
 ジロジロ見られて恥ずかしくて仕方ないティファを余所に、エアリスはそんな自分達の状況に全く気付いていないようだった。
 ホンの数秒固まっていたかと思うと、オロオロしているティファの両肩をむんずと掴み、ユッサユッサと乱暴に揺さぶった。
「ティファ…!?今の言葉、謙遜よね!?本気じゃないわよね!?!?」
「へ…あ、いや、って言うか…なに、あの…落ち着いて…」
「落ち着けって、ティファが落ち着いてよ、自分がなに言ったのか分かってる!?」
 ガクガクと揺さぶられて舌を噛みそうになりながら、ティファはどうしてここまでエアリスが血相を変えているのかを必死に考えた。

 が……。
 分かるわけがない…。

「あの…エアリス、お願いだから…く、苦しいって……」
「あ…」

 急にパッと手を離されて、バランスを崩しそうになるが、そこは持ち前の運動力でカバーする。
 しかし、転倒は免れたがこれ以上ない程の注目を浴びる事は免れる事が出来なかった二人は、そのまま店にいる事も出来ず、そそくさと店を後にした…。

「あ~あ、折角可愛いアクセサリーが沢山あったのに…残念~」
 宿に戻る途中、エアリスが残念そうに空を仰ぐ。
 その姿に、何やら自分がとても悪い事をしてしまった気分になり、「…ごめんね…」と謝った。
 そんなティファにエアリスは苦笑し「あ~、良いの良いの!って言うか、むしろ私の方が悪かったし…」と、両手を合わせて見せたのだった…。

「それにしても、さっき言った事、本気だったの?」
「なにが?」
「だから、『自分は可愛くない』みたいな事言ってたじゃない!」
「あ、ああ…あれね。うん、思ってるよ…」
 どうして?

 首を傾げて見せると、エアリスは再び目を剥いた。
 そして、額に手を当て「信じられない……」一言ボソッと呟き、ピタリと足を止めてしまった。
 一瞬にしてエアリスが気難しい顔になったので、ティファも再び激しく狼狽した。
「あの…エアリス……?」
「ティファ!」
「はい!?」
 おずおず話しかけたティファに、キッと睨むようにエアリスが顔を上げる。
 そして、そのままの勢いでティファに詰め寄った。
「あのね、ティファって鏡をじっくり見た事ないの!?はっきり言って、ティファは物凄く可愛いわよ!?もう、そりゃアナタ、これ以上無いって言うくらいの特上品よ!?!?」
「と、特上品って……物じゃないんだし……」
「反論は許さん!」
「…はい…」
「まったく……どいつもこいつも自分の価値っていうのをもっと自覚すべきよ!」
「……あの…どいつもこいつも…って…誰の事……?」
 ティファの質問が聞えなかったのか、エアリスはそれに答える事はなく、落ち着きのないクマの様にウロウロ行ったり来たりを繰り返している。
「もう…本当にどうしてこうも自分の魅力に無頓着なのかしら…。『アイツ』は自意識過剰な所があったけど、『アイツ』とティファを足して二で割って、水で薄めないと丁度良い位にはならないんじゃないかしら…」

 エアリスが『誰』の事を言っているのかその時は分からなかったが、とにかくその時分かった事は、何やらエアリスが自分の発言に対して全く正反対の意見を持っているという事だけだった…。

「えっと…、エアリス…。とりあえず、帰ろっか…?」
 恐る恐る声をかけると、エアリスはピタッと止まって真っ直ぐティファを見つめた。
 そして、おどおどしているティファに向かってビシッと人差し指を突きつけると、

「ティファは、ティファが思っている以上に素敵な女の子だよ。中身も外見も!!」

 そうキッパリ言い切ると、スッキリしたのかニッコリ笑い、唖然としているティファの腕に自分の腕を絡ませると宿に向かって歩き出した。

 結局、その日は何も買い物をしないまま宿に戻る事になったが、それでも何か大きなものを…大切なものを得た気分だった。




「私…あの頃からちっとも変わって無いんだよね…」
 苦笑いを浮かべて花々を見つめる。

 いつまで経っても自分に自信が持てない。
 だからこそ、クラウドが『浮気』をしているんじゃないか…と陰口を叩かれても、キッパリと否定出来ないのだ。
 彼を信じていないからじゃない。
 彼が『自分以外の女性に対して魅力を感じてもおかしくない』と思っているからこそ、『自分以外の女性に彼が靡かない筈が無い』という意味合いの言葉を口に出来ない。

『まったく……ティファもクラウドも、あの頃からちっとも進歩無いんだから。少しは自分の魅力に気付きなさいよね』

 呆れたような彼女の声が聞えた気がした。

『今度、そんな失礼な客が来たら、『彼は私にぞっこんです!』くらい言っちゃいなさい!』

 親友の笑いを含んだ声が聞えた気がした。

「…うん、そうだね。ちょっと恥ずかしいけど……言っても…良いかな…?」

『良いに決まってるでしょう!?私が許す!!思いっきり言っちゃいなさい!!あ、それからついでに『私も彼に首ったけです』って言っちゃったら?その方が効果倍増よ!!』

 親友の輝く笑顔がフッと浮かんで……消えた……。


 ティファは再び苦笑すると、パンパンとズボンの埃を払って立ち上がり、思い切り伸びをした。
 そして、深呼吸を数回すると、
「良し!」
 と、気合を入れなおす。

「ありがとう、エアリス。また……会いに来ても良い?」

 教会の扉を前に、そっと振り返る。
 花畑の中に、茶色の髪を風に靡かせた親友の姿が見えた気がした。


『勿論よ!いつでも大歓迎!!』
「今度は、クラウドと子供達も連れて来るね」
『フフ…楽しみに待ってるわ』
「うん。じゃ、またね」
『うん。またね、ティファ…』


 パタンと教会の扉を静かに閉め、ティファは晴れ晴れとした顔をしっかりと上げ、家路に着いた。
 今夜も、クラウドは遅くなるだろう…。
 そして、そんな彼と、彼を待っている自分をからかう心無い客も来るだろう。
 しかし、もう迷わない。
 親友がくれた『温もり』が今日は胸いっぱいに溢れているから…。





 ~ おまけ ~

『ほんとに、いつまで経っても手のかかる二人ね~』
『ま、あいつ等らしいけど…』
『まぁね。でも、もうそろそろ落ち着いても良いんじゃなしら…』
『そのうち、おいおい落ち着くだろう?』
『そうかしら…何だか不安だわ…』
『ハハ、エアリスは母親みたいだな』
『うん、私もまさにその心境よ』
『ま、可愛いもんじゃないか。言うだろ、『出来のよく無い子ほど可愛い』ってさ』
『…まぁ…ね。でも、何だかそんな表現したら、クラウドとティファがご機嫌斜めになりそう…』
『クク…、それくらい言わせて貰っても良いんじゃね?俺達、こうしてず~っと見守ってるわけだし』
『ふむ……それもそうね』
『だろ?』
『あ~、それにしてもほんっとうにこれからどうなるのかしら!楽しみ~~♪』
『お前…ほんっとうに性格悪いよな』
『なによ~、じゃあザックスはサッサと寝ちゃえば?私は一人でこれからの二人の未来を見届けるから~』
『バカ言うな!折角ここまで見てきたんだから、最後まできちんと見守らないと無責任だろう!?』
『大丈夫よ、二人は私達がこうして見守っているってはっきり分かって無いんだもん』
『お前…本当に性格悪いよな…』
『まだ言うの!?このバカザックス!おたんこなす!!』
『なに~、このデバガメ女!小姑根性!!』


 ライフストリームから親友達を見守っている二人は、今日も元気にじゃれ合っている…。



 あとがき

 55556番キリリク小説でした。
 リク内容は、…「2年前のエピソード(できればエアリス登場)を含むお話」でした。
 ど、どどどうだったでしょうか……(ビクビク)
 あんまりエピソード語れてませんが…こんなお話で宜しければお納め下さいませm(__)m
 コロン様、リクエストありがとうございましたo(*^▽^*)o