その話を聞いた時は、なんと酔狂な…と呆れてものが言えなかった…。 かつての敵赤毛でいつもヘラヘラとしている部下がその情報を持ってきた時、私は真に受けなかった。 いくらなんでもそんな『バカげた賭け』を『奴』が呑むはずが無い…と。 しかし…。 「本当みたいですよ、セブンスヘブンの常連客から私も聞いたんです」 金髪で真面目な部下がそう言って、「観に行きたいですよねぇ!」とウキウキ話すものだから、部下達の情報が本当かどうか、直接確かめることにした。 そして、エッジに赴いたわけだが、部下の情報が本当であったことを知るのに全く時間はかからなかった。 なにしろ、どこの店に行っても……通りを歩いていても……。 イヤでも耳にするのは、 ― ジェノバ戦役の英雄のリーダーが、ティファ・ロックハートを賭けてWROの隊員と手合わせ試合をする ― という、興奮気味な声なのだから。 『ありえないだろう…?』 ジェノバ戦役真っ只中、奴とは幾度も対峙してきた。 その私だからこそ、奴が如何に仲間を……彼女を……大事にしてきたのか分かる。 今では一緒に住んでいる仲でもあるというのに、その彼女を試合の賭けにするとは…!! 「見下げ果てた奴だな…」 苦々しく…吐き出すように言い捨てると、私はヒーリンに戻った。 「お?どうだったツォンさん。俺らの情報、間違ってなかっただろっと」 「…………」 「ツォンさん…?機嫌わるいっすねぇ…どうしたんですか?」 ヘラヘラ笑う部下と無口な部下、そしてキョトンとしている部下に、「別に…」とだけ口にして、自室に引っ込んだ。 そのままデスクに向かって書類に目を通す。 ほんの少し、エッジに行っただけで仕事が山積だ。 それらの書類を処理しながらも、頭の片隅からは魔晄の瞳に闘志を宿し、仲間を庇いながら決して諦めない奴のかつての姿がちらついている。 全くもって……目障りだ! 何故、私がここまで苛立たせられなければならないのか…。 ジェノバ戦役から三年が経った。 奴が変わったとしても……おかしくは無い時間なのかもしれない。 しかし…。 あれほど私達神羅の邪魔をしてきた奴が…。 『英雄』と世の人達から賞賛されている奴が…。 こうも簡単に『大切な女』を賭けにしてしまう…という事実が…どうしても……許せない! 「ただの俗物に成り下がったか…」 イライラしながら、私は書類を乱雑にデスクに放り投げた。 「ツォンさん、行きましょうよ!」 「そうだぞっと。たまには何か刺激のあるものを見て、心機一転するんだぞっと」 「………」 その日。 試合がWROの闘技場で行われるという日。 生憎、社長が不在でヒーリンには見慣れたタークスの面々しか残っていなかった。 見飽きるほど共にいた部下達は、社長が不在と言う現状を、これ幸いとして早朝からこの通り。 口を開けば「試合観戦」。 全く……行きたいなら勝手に行くがいい。 私には処理しなくてはならない書類がまだまだ残っている。 そう何度も何度も言っているというのに…。 「大丈夫っすよ!帰ってから私達も手伝いますから!」 「そうだぞっと。ここ最近、ツォンさんは眉間にシワが寄り過ぎなんだぞっと」 「………身体に悪い」 ……。 無口で無愛想なルードにまで言われるとは…。 「………分かった…」 溜め息をついて白旗を揚げた私を、部下の歓声が包んだ。 「うっわ〜〜!!」 「すげぇ人だぞっと」 「…………」 闘技場に着いたのは試合が始まる直前だった。 危うく、入口を閉められるところを駆け込んで、観戦客達でひしめき合う観客席を歩く。 既に立ち見をしている観客が多く、当然私達が座れる場所など無い。 「仕方ないんだぞっと。誰かさんが最後まで渋ったからぁ…」 ニシシ…と悪戯っぽく笑う赤毛の部下を睨みつけ、盛大に溜め息を一つ吐き出す。 「大丈夫ですよ!立って見てたほうが見やすいですし〜!」 「………どうせそのうち、立ち上がって見ることになる……」 金髪の部下と無口な部下が慌ててフォローする。 ……まさかルードにもう一度気を遣われるとは……。 非常に面白くない。 立ち見客でごった返す通路を歩きながら、四人分のスペースを探す。 上段の観客席の後ろに丁度、何とか割り込めそうなスペースを見つけて部下を誘導する。 チラリ…。 闘技場へ視線をやると、そこには陽の光に金色の髪を輝かせ、私達の方からは背を向けるようにして立っているかつての仇敵。 あの頃に比べ、少し体つきがガッシリとして……威風堂々としている。 『流石……英雄と称されるだけはある……か……』 面白くは無いが、世の人が騒ぐだけはあると認めずにはいられない……そんな気迫を感じる。 「お〜お〜。気合十分だなっと」 「そうですねぇ…。背中越しにもヒシヒシとなんかこう……気合……って言うか闘気って言うか……そんなオーラみたいなものを感じますねぇ」 「そりゃそうだぞっと。何しろ、『最愛の女』が景品になってるんだから、絶対に負けられないんだぞっと」 ピクリ。 サングラスをかけた部下の眉がひくつく。 それに気付いているはずの赤毛の部下は、ニヤッと人の悪い笑みを浮かべて、 「お〜、あそこにいるのは『麗しの囚われの姫君』じゃないのかっと?」 手をかざして観客席の一番前を見下ろした。 レノの言う通り、そこには仲間と子供達に囲まれて穏やかな顔をしている黒髪の女性。 遠目からでも彼女が良く分かる。 それほど、彼女は類を見ない美しい人だ。 かつて、敵同士として真っ向から対峙したその頃から、心奪われている哀れな部下の気持ちが……分からないでもない。 だからこそ、恐らくルードの気持ちは私以上に複雑で、私以上に憤りを感じているだろう…。 それでも、全くそういった素振りを見せないのは…。 ルードが私よりも大人だからか……それともただ単に表に出すのが苦手だからか…。 いずれにしろ、ルードと私は似たような心境にあると思う。 …少なくとも、レノやイリーナよりは近い心情を抱えているはずだ。 そう思うのは…私の願望だろうか……? 「はぁ〜〜い!!おっまたせしました〜!!!これより、試合を開始しま〜〜す!!!!」 ウータイの忍として名高い若き英雄がマイクを片手に張り切っている。 その声と共に、観客席のあちらこちらから、「旦那〜!!頑張れ〜〜!!」「キャー!!クラウドさ〜ん!!」という黄色い歓声が上がる。 「クラウドー!頑張ってー!!」「クラウドー!出来ればライ兄ちゃんに怪我させないでくれよー!」「あ、本当だ!!リトお兄ちゃんもライ兄ちゃんも頑張ってねぇ!」「シュリ兄ちゃんも頑張れー!!」という、子供達の声が耳に届き、そちらに目をやると身を乗り出して応援する子供達と、槍使いに義手の巨漢、赤い獣と真っ赤なマントを羽織った英雄達がそれぞれのポーズで闘技場を見ている光景が見えた。 その中でも、やはり黒髪の女性が一際目立つ。 観客席の後ろで立ち見をしている私達からは、彼女をチラチラと見やる男達の姿がイヤでも目に付いた。 隣に立っているサングラスの部下が、フェンスを固く握り締めてフルフルと震えている。 『堪えろ…ルード…』 心の中でそっと声援を送っている間も、ウータイの忍びが実に楽しそうに司会を務めている。 それにしても驚いた。 まさか、WROの隊員六名と試合をすることになるとはな。 まぁ、並大抵の人間が奴に敵うとは思えないが…。 「はい、ではここで試合前に簡単な説明を行いま〜す!」 ユフィの言葉に、会場の歓声が少しだけ静まる。 「え〜、ご覧の通り、クラウドの対戦者は計6名。一回戦はクラウド対シュリ中佐のガチンコ対決です!」 「「「……………え!?」」」 その爆弾宣言に会場は水を打ったように静まり返る。 勿論、私も部下達も驚きのあまり言葉を失った。 いくらなんでも奴と一対一で試合をするとは、やりすぎではないのか!? とてもじゃないが、まともな試合になりようが無い。 一対一で試合をするように宣言された隊員が、なんとも渋い顔をしている。 恐らく、今の今まで聞かされていなかったのだろう…。 黒髪の隊員を二人の隊員が何やら話しかけている。 どうやら励ましているらしいが、その後ろの三人は実に卑しい笑みを浮かべていた。 『あいつらが…今回の試合の元凶か…』 まったく……こんな馬鹿げた試合を引き受けた奴の気が知れない。 あんな見るからに愚昧共の言いなりに試合を引き受け、最愛の女を景品とするとは…。 どう考えても納得出来ないな。 私は、試合を見に来た事を後悔した。 やはり、こんなくだらないお祭り騒ぎなどに来るのではなく、ヒーリンで書類の束に向き合っているほうが建設的だった。 「そして、その次の第二回戦はクラウド対ノーブル准尉&バルト准尉〜!!」 「「「ノーブルにバルト…!?」」」 部下達がびっくりして顔を見合わせている。 私もその名前には驚きを隠せない。 何しろ、ノーブルとバルトと言えば、この星の政財界において外すことの出来ない大財閥の家の名だ。 「まっさかねぇ…」 「そうだぞっと……。そんな有名な大財閥の子息が、WROっていう命がけの組織に入隊なんか……」 「………考えられない」 呆然と呟き合う部下達に、私も同意見だ。 しかし…。 遠目からでも分かる黒髪の青年の……アメジストに輝く瞳に、ありえないと思われたその予想が的中している事を悟らざるを得なかった。 「……プライアデス・バルトだ……」 「マジっすか…!?」 「……信じられないが……どうやら本当みたいだな…っと…」 「ああ……紫の瞳……間違いない……」 私の言葉に、部下達が伸び上がって闘技場を凝視する。 そして、彼のアメジストに輝く瞳の色に気付いて驚嘆の溜め息を吐き出した。 バルト家の次男の瞳の色は、政財界を少し突いただけで入手できる有名な話だ。 髪の色も、バルト家でただ一人、漆黒の闇の色をしている……と、政財界や社交界では面白おかしく……悪意の篭ったネタにされている。 しかし、それでも現在のバルト家に張り合えるのは、ノーブル家とルーン家、あと数家しかない。 それほどの大きな力を持つ子息が、何を考えてこんな組織に身を置くことになったのか…? しかも、『ジェノバ戦役の英雄達のリーダーの手合わせ試合』の対戦者…!? 常識で考えたらありえない話だ。 「まったく…。リーブも相当焼きが回ったな…」 「へ?どうしました、ツォンさん?」 思わず口をついて出た言葉に、イリーナがキョトンとして見上げてくる。 「いや……なんでもない」 わざわざ説明する気にもならず、部下の質問をスッパリ斬って捨て、VIP席にいるかつての上司を見た。 何やら、闘技場に向かって手を合わせているのが見える。 ……どうやら奴と子息達に謝っているようだ。 ……まったく……落ちぶれたものだ……。 心底、侮蔑の念が湧き起こる。 己の部下にそこまで気を遣ってこんな馬鹿げた試合を開催するとは…。 そんな私の心中を知る由もない周りの観客達は、闘技場に向かって声を張り上げている。 本当に……世の中の人間は暢気なやつらが多い……私の部下を含めて……。 「はい、そして残ります最後の試合、第三回戦はクラウド対残りの三名でっす!!」 「「「おい!!」」」 何とも適当な最後の説明に、部下達が思わず突っ込みをいれ、闘技場に立つ残りの三人が目を剥くのが見えた。 「何で俺らだけ名前を割愛してんだよ!!」「この贔屓野郎!!」「お前も金持ちだからって差別すんのか!?」 ……成る程な。 ノーブル家とバルト家の子息が特別扱いされているのが気に食わないのか。 まぁ、その気持ちは分かるが、ただ『金持ち』というだけでリーブが特別扱いをするとは思えんが……。 と、思ったその直後…。 「うるっさい!!仕方ないじゃん、ここに名前が無いんだから!!!」 キーーーーーーン……。 マイクで声量が倍以上になった怒声が、鼓膜を直撃する。 思わず耳を塞いで仰け反った私に、体躯逞しいルードがよろめいてぶつかった。 危うく二人諸共、転倒しそうになるが必死にフェンスを握って耐える。 その間もウータイ産の英雄は鼻息も荒く、 「はいはい!時間もないし…。第一回戦、クラウド対シュリ、試合開始!!」 カーン!! 勝手に試合開始宣言を行い、手元にあったゴングを鳴らしてしまった。 「「「「「「おい!!」」」」」」 観客達が一斉に突っ込みを入れる中、何ともしまりの無い出だしで『ジェノバ戦役の英雄達のリーダー対WRO隊員』の手合わせ試合が幕を開けた。 その試合は…。 私の抱いていた『先入観』と『予想』を根底から覆すものだった。 何なんだ!? あの『シュリ』という青年は…!? なんだ、この試合は!? こんなにも実力のある人間が、まさか私の……『神羅』の把握していないところに存在したとは…!! 繰り出す剣技にしなやかな身のこなし。 あの『英雄達のリーダー』に、真っ向から勝負を挑んでほぼ対等に闘っている。 ……ありえない。 かつて、奴と対峙した経験を持つ私や部下達には分かる。 どれほど『英雄達のリーダー』が優れた『ソルジャー』かという事を。 奴は、『自称』と称していた。 確かに、『神羅』からは『ソルジャー』として認められなかった。 しかし、結局最後まで戦い、勝利を手にした『神羅』に属していた人間は、奴と宝条によって人体実験をその身に受けたヴィンセント・バレンタインだけだ。 その『ソルジャー』と一対一でここまで戦えるとは……。 「信じられん…」 知らず知らずの内に呟いたその言葉に、「俺もだぞっと…」「私もです…」「………」部下達が呆然と応えた。 試合の結果は、英雄達のリーダーの勝利。 それも、私の目から見たら『僅差』であったように思える。 更に…。 認めたくは無いが、奴の力量があの頃……ジェノバ戦役で対峙した頃よりも上がっている…。 にも関わらず、あの若い隊員は奴とほぼ対等に闘った。 それも一対一で! 身体の奥底から身震いがする。 これは……恐れではない……。 そう、武者震いだ。 平和が謳われるようになり、人の心が浮き立つ様が日常的に目に映るようになった事が、どこか私の中で空虚に感じられていたのだ。 あんなにも……あんなにも辛く…苦しい思いをしたことが、まるで初めからなかったかのような…そんな顔をして歩く人々に…。 自分ひとりが追いついていけない……取り残されたかのような…そんな虚しい気持ちを味わっていた。 しかし…。 こうして奴と対等に戦う若い力を目の当たりして、胸に燻っていたやりきれない思いが払拭された気がする。 「すごいっすねぇ……本当に!」 「ああ、本当にすげえ試合だったぞっと!」 「………同感だ…」 部下達の感嘆の声が耳に心地良い。 こんな気持ちは……久しいものだ。 「それにしても、次は『坊ちゃんズ』の番だけど……大丈夫かなっと……」 「先輩、『坊ちゃんズ』って何ですか〜?」 レノのネーミングにイリーナがジトッと見やる。 ルードは全く無関心で、観客席の最前列を凝視している。 そこには、彼の想い人が頬を赤らめて闘技場に立つ恋人へ声援を送っている姿があった。 ………哀れな奴だ……。 その時、ウータイ産の英雄が第二試合開始を告げた。 現れたのは、シュリ…とかいう隊員と同年代と思われる子息達。 それぞれ剣タイプの武器を手にして構える。 その構えと遠目からも分かる真剣な眼差しに、この二人のお坊ちゃんもかなりの腕を持つことが直感で分かった。 部下達もそうなのだろう。 くだらないおしゃべりをピタリと止め、ジッと闘技場へ視線を移した。 そして…。 英雄達のリーダーがWRO隊員二名に斬り込んだ。 その踏み込みは目を見張るばかりだ。 一瞬で間合いを詰めると、間髪入れずに水平に武器を振るう。 それを、後ろに跳び退って回避すると、今度は子息達が実に見事な連係プレーでもって反撃を開始した。 レノとルードも二人でペアを組んで闘うことが多い。 しかし、部下達のコンビネーションを上回ったその闘いぶりに、息をすることすら忘れそうになる。 完全に三人の試合に引き込まれ、周りの観客達の声援がどこか遠い世界から聞えてくるような……そんな気分だ。 恐らく、部下達もそうなのだろう。 微動だにせず、食い入るように三人の戦いを見つめている。 やがて…。 英雄達のリーダーがとうとう繰り出した。 奴の最大のリミット技。 ― 超究武神破斬 ― それを途中まで回避した子息達は、最後は二人で地面に倒れこみ、奴が勝利を収めたが、それよりも奴の必殺技を途中までとは言え、回避した子息達に言葉が出ない。 しかも、バルト家の子息は素手での回避だ。 そうして私は、この試合によって一つのけじめをつけることが出来た。 それは、『認めること』。 かつて…。 私達タークスの最大の敵であった『ジェノバ戦役の英雄』が、本当に『英雄』だったのだ……と。 平和になったこの星で、奴は……クラウド・ストライフは決して平和の中に埋没してしまう事無く、今も一生懸命闘っている。 何と闘っているのかまでは分からない。 しかし、闘い続けているからこそ、今の姿で……こうして闘技場に立っているのだろう。 自分の最愛の女を景品にしてまで臨んだこの試合も、決して『絶対に負けるはずなんか無いから、賭けにしても大丈夫だろう』という安易な態度で臨んだのではなかったのだ。 いつでも…。 バカみたいに真っ直ぐで。 弱くて…。 だがしかし、一生懸命で…。 必死になって頑張っている。 星痕症候群に侵されていた時は、どこか逃げてばかりでいたくせに…。 もう、あの時見せた『逃げる』姿はどこにも無い。 それがどうして、こんなにも清々しく思わせてくれるのだろう…? 二人の子息と握手を交わす奴に、そっと拍手を送った。 「良かったっすねぇ、今日の試合!」 「ほんっとうに、あの野郎、めちゃくちゃ腕上げてるじゃねぇかっと…。俺らももっと頑張らないとなぁ…、な、ルード?」 「………」 「先輩、そっとしてあげましょうよ」 「………」 ヒーリンに戻った私達は、先の約束の通り書類の山を部下達に手伝わせ、必死になって処理していた。 処理しながらも、部下が口にするのは試合のことばかり。 そして、興奮冷めやらぬイリーナとレノとは対照的に、地獄のどん底のようなルードを見て、溜め息が零れる。 第二試合の終了後、クラウドとティファが熱い眼差しで……お互いの世界に入り込んだその衝撃的なシーンを直視する事になった哀れな部下は、試合の興奮から一転、失恋による激しいショックをまともに喰らうこととなったのだ。 もっとも、『ジェノバ戦役の英雄達』と『敵』であった頃から、彼の失恋は決定的だったので、私から言わせてもらえれば今更そこまで気落ちするのはどうかと思うのだが……。 口にはすまい………。 「さぁ、社長が戻られるまであと十八時間。それまでにこれを始末するぞ」 「了解です!」 「了解っと」 「…………」 三者三様、それぞれの表現で応えると、やはりなんのかんのしゃべったり手を抜こうとしたりしながら、書類を片付けていった。 そんな部下達を見ながら……。 『私も……まだ、負けてられないな』 今日、目にした『奴』の闘っている姿を見て、そう新たに決心したのだった。 そう。 私には私の闘いがあるのだから…。 その闘いからは……逃げないで、真っ向から向き合っていかなくては……な。 夕陽が広い窓からオレンジの陽を差し込ませるその光に、私は満たされた思いを胸に目を細めた。 あとがき。 お、お、終った………(チーン ← 合掌) て言うか、て言うかー!!!! 全然リクエストと逸れてる気がするのですが!!! まず第一に『レノ、ルード、イリーナのタークス三人組の視点でお願いします、クラウドの本気を知っていてなおかつ生き残ってきた彼らの目に今回の試合はどう映ったのか…。シリアス風味。』という、最初の『レノとルードとイリーナのタークス三人組』って時点でアウチング…( ̄□ ̄;)!! いやだって。 だって…。 この三人でシリアス……無理……。 でも、ちょっと頑張ってシリアスになるように……努力はしたのです!! シリアス……って……難しい……(遠い目)。 T・J・シン様。 大変遅くなった上、またしてもリクどおりに行かなくて本当にすいません。(土下座)。 もう……何とお詫びをした良いのか……。 返品可でございます…。 本当に…リクから外れまくってごめなさーい!!(脱兎) |