マリオネット (後日談)




「…本当に難しいのか?」

 相手の答えを予想しながら、それでも尚、クラウドは彼にしては珍しく懇願する響きを言葉に滲ませる。
 しかし、相手はその希少価値に気づいているのかいないのか…。

『あ〜、なんで俺、大事な任務前なんだろう。超残念!』

 なんとも調子の良い声音でそう茶化した。
 思わず吐いた溜め息に電話の相手が苦笑を漏らす。

『クラウドさん、幸せ逃げるっすよ?』
「え…?あ〜…いや…うん」

 クラウドは電話口を押さえるという気遣いを失念していたことに気づいて、取り繕うように苦笑した。
 そうして、カウンターの中でちょっぴり眉尻を下げて様子を見守っていたティファに肩を竦め、交渉が決裂しそうだと仕草で伝える。
 ティファは残念そうに笑うと、
「よろしくって伝えてね」
 口の動きだけでそう告げた。

 クラウドは軽く瞬きすることで了解したことを表し、
「ティファがよろしくってさ」
 相手の話が途切れたことをいいことにさっさと伝える。

『お〜!そりゃもう是非ともよろしくされますっ!って言っといて』

 予想通り、現金な声でカラカラ笑うと、グリートは心底残念そうな息を吐いた。

『あ〜あ〜〜、ほんっとうに残念だなぁ…。この前、無事に事件が終わってクラウドさんと話せるチャンスがあったのに、どっかの誰かさんたちはそういう余裕が全然なかったから、俺が一方的に言いたいこと言っただけで、とうとう話せず仕舞いだしさぁ〜』

 う…、とクラウドは言葉に詰まる。
 誰かさん…とは即ち自分のことだ。
 しかし、”誰かさんたち”とはどういうことだろう、”たち”とは?

『そりゃ勿論、ティファさんに決まってるでしょ?』
「……あぁ…そうだな」

 当時の彼女の様子を思い出して、胸がギリリ……と痛む。
 クラウドの苦い顔が見えたはずはないのに、グリートはカラカラと電話の向こうで笑った。

『クラウドさん、あの時も言ったけど後悔するんじゃなくて『自分はこんなにも愛されて世界一のラッキーガイだ!』って世の男たちに自慢するくらいの気持ちにならないと損だぜ?それになにより、ティファさんやデンゼルたちにもすっごく失礼で申し訳ないし、言葉じゃ済まないくらい最悪なことなんだってば。そのこと、分かってる?』

 グリートのその台詞に、クラウドはツイ…と胸を突かれた。

 まさに今、あの事件の最中で失神した自分が目を覚ましてから、愚かしいほどに落ち込んだが故に同じように苦しんだティファの顔が脳裏に蘇って落ち込みかけていたわけだが、このたった一言であの時、ガツンッ!と目を覚まされた感覚が胸のうちに溢れてきた。

 空元気でもなく、強がりでもない自然な笑みが口元に浮かぶ…。

「あぁ、そうだったな」
『そうそう』
「…まったく…お前は…」

 本当に全く、これっぽっちもお茶らけた見かけによらず、時としてこの青年は妙に人間の心の核を突いた言葉を与えてくれるのだから…。

 しかし、その肝心要(かんじんかなめ)の台詞はやはりちょっと気恥ずかしい。
 だから、クラウドは中途半端に口を閉ざすと、
『え〜、なんだよ、その続きは〜』
 と、年甲斐もなく拗ねたような声音でわめく青年に、
「いや…別に」
 わざとそう澄ました声で応酬した。
 ティファがカウンターの中で、その微笑ましいやり取りに目を細めていることにはついぞ気づいていない。

『おっと、作戦会議15分前だ』
「そうか…気をつけてな」
『了解!っと。任務自体は明日だから、1週間か…うん、2週間くらいで終われると思うんだ。だから、ちゃんと帰れたらその時は遠慮しないで奢られに行くからよろしく』
「あぁ、ちゃんとライとシュリも連れて来てくれ」
『あぁ!あ〜、すっげぇ今から楽しみ!こりゃ、絶対帰らないとな』


 ― 絶対に帰る ―


 その一言にクラウドの心臓が不快に鳴った。

 そう。
 帰れるかどうか分からないのだ。
 WROの任務とはそういうものだ。
 常に危険と隣り合わせ…ということは分かっていたが、それがまさしく『生死』を分ける戦いになることが珍しくない。
 生きて帰って当たり前、ではない。
 生きて帰れるように最大限の努力をしなければ帰れない可能性が高く、WROが指す『任務完了』とは生きて支部や本部に帰還して初めて意味を成すのではなく、敵を撃退したその瞬間である。

 『敵を撃退したそのとき、任務に当たっていた隊員の生死如何は任務の成功に左右しない』。

 ようするに、隊員が死んでいようが、星に害なす敵を撃破出来れば任務は完了である。
 それほどシビアな世界。
 それをつい、クラウドは忘れてしまう。
 クラウドだけではない。
 世の中の大半の人間がWROという組織がどれほどの犠牲を払っているのかを忘れがちになってしまう。
 もしかしたら、隊員たち自身ですらそうなのかもしれない。
 しかし、グリートをはじめとしてクラウドと縁の深い隊員たちはそのことをちゃんと分かっている。
 だから、『命』や『現在(いま)』を本当に大切にするのだ。

「…あんまり無理するな。必ず帰って来い」

 月並みな台詞しか口に出来ない自分がもどかしい。
 もどかしい気持ちを汲んでくれたのだろうか?
 青年は耳に爽やかな笑い声を響かせながら、
「ありがと!じゃあまた」
 実に彼らしい台詞で〆ると電話を切った。

 そう、あの時もだった…とクラウドは切れた携帯を見つめながら思い出す。

 あの時。
 ”あやつる”マテリアの魔力から自力で逃れたクラウドは、ティファの腕の中で吸い込まれるように眠ってしまった。
 正確には失神したのだが、まぁ、ここは眠った…という表現でも間違いではないだろう。
 極度に脳が疲弊していたため、自己防衛に入ったのだ…と説明してくれたのはWROの医療班長だった。
 身体的に異常は特にない、という診断にティファとリーブたちは殊のほか喜んだ。

 約3日もの魔法漬けの状態で、よくぞまぁ、ここまで無事だった…とリーブは感動しながらそう言ったらしい。
 ティファと子供たちに見守られるようにしてクラウドは救出されてから3日、眠った状態だった。
 だから、目を覚ましたクラウドにとって”しっかり覚醒していた時間”はまさに約1週間ほども前…ということになる。

 目を覚まし、ベッド脇の椅子にウツラウツラしていたティファを見たとき、それが現実だとは思えなかったとしても、それを考えると不思議ではないだろう。

 まだ、悪夢を見ているのではないだろうか?
 それとももしかして、悪夢は終わったのだろうか?
 いや、まだ悪夢の延長線上で、これからティファはバケモノに襲われるのかもしれないし、触れたら霧のように消えてしまうのかもしれない…。

 そんな、馬鹿みたいな不安が胸の中でどす黒く渦を巻き、クラウドは暫くジッとうたたねをするティファを見つめていた。
 やがて、いくら見つめていても消える心配がなさそうなティファに、恐る恐る手を伸ばして膝の上に置かれていた手にそっと触れた。
 その途端、弾かれたように飛び起きたティファにクラウド自身もビクリッ!と手を引っ込めた。

 暫しの沈黙。
 見詰め合うアイスブルーの瞳と紅茶色の瞳。

 やがて、ティファの唇が戦慄(わなな)きながらクラウドの名を呼び、クラウドもまた、ようやくこれが夢ではないと信じられるようになって…。


 どちらからともなく腕を伸ばし、抱きしめあった。


 そうして、互いの温もりを確かめ合って、無事を喜んで…。

 とまぁ、ここまでは良かったのだ、ここまでは。
 ここからが大変だった。
 ひとしきり喜んだ後、クラウドは気づいてしまった。
 ティファの額のガーゼに。
 そのガーゼが一体何を指すのか…ということを。

「ティファ…その……」

 青ざめ、震える指先でティファの額にそっと手を伸ばしたクラウドに、ティファは「あ…これは…」と、咄嗟に気の利いた台詞を言えずに口ごもった。
 クラウドが目を覚ましたとき、この怪我を絶対に気にすることは百も承知していた。
 だから、ガーゼを剥がしてしまおうかとも考えたのだが、意外とこれが……目立つ。
 薄皮を斬ったくらいなので大した怪我ではないが、それでも今はまだ、防水テープで保護をしている状態だった。
 防水テープで保護だけをしている状態と言うのは…傷口が見えてしまう状態と言うことであり、それはちょっと敬遠したいなぁ…という譲れない女心の結果が…ガーゼ保護。

 どちらにしても怪我を負わされたという事実は変えることは出来ないし、遅かれ早かれ思い出すことだ。

「えと…でも、大丈夫よ。少し切れただけだし、痕も残らないってお医者様に太鼓判もらってるし」

 ニコニコと…、そう、ニコニコと引き攣った笑顔で明るく言ってみたのだが、目に見えてクラウドはどん底に落ちていった。
 真っ逆さまに、止まることなく、人生のどん底に急降下していく。
 それをティファはなす術なく見ているだけ…というよりも、一体どうしろと?という状態なわけで…。


「「クラウド、目が覚めたの!?良かったよぉ!!……って、あれ?」」


 病室に顔を出した子供たちの笑顔がキョトン顔のそれに変わり、『『やれやれ』』のそれになるのに時間など一切かからなかった。

 そうして。


「クラウドさん、すっげぇ贅沢なくせにすっげぇ勿体無い…」


 という呆れ返った台詞を言われてしまうに至ってしまう…。

 ティファや子供たち、リーブの慰めとも励ましとも言える言葉の数々に虚ろな目で空元気を装っていたクラウドに対し、グリートのその台詞はズキリッ!と効いた。
 そうして、

「なにが勿体無いって…?」

 押し殺した低い声音はクラウドの怒りを如実に表していた。
 そう、怒りの感情を思い出させたのだ、グリート・ノーブル准尉のこの台詞は。
 それが引き金となってどん底状態から脱出出来ることになるわけだ。
 だが、勿論、それは結果論として言えるわけで、現在進行形でその場にいたティファたちは当時、青年の無謀さにザーッ!と音を立てて血の気が引いた。
 あわあわと、泡を食ってクラウドと青年の間に入ろうとしたのだが、


「そうやって自己嫌悪にどっぷり浸って時間を潰してることが」


 まるで自殺志願者のようにグリートが傷口に塩を塗るような台詞を吐いてくれたりしたもんだから、間を取り持つどころの騒ぎではなくなった。
 というか、その余裕が見事にぶっ飛んだ。
 硬直する面々をよそに、どこまでも呆れた顔をして”いつも通り”、”余裕のある態度”を持つ青年にクラウドの怒りが挿げ替わる。

 クラウドは自分の不甲斐なさに心底嫌気が差しており、言ってみれば、『馬鹿な自分を思い切り叩き斬ってやりたい!』という自暴自棄に近い精神状態だった。
 そこへ、鬱々としてイライラとしてモヤモヤした『負』の感情を煽る言葉をポーンと投げ入れられたのだからたまらない。
 ようするに、『八つ当たりするぜ、オラーッ!』という気持ちへレバーが入ってしまった。

 無言のまま腰を上げようとしたクラウドに、ティファとリーブが小さく「ひっ!」と声を上げ、慌てて押し止めようとする。
 が、その場の誰よりも早く、またもやグリートが口を開いた。


「だって、そうでしょ?こんなに想う人に想われてるのにさぁ。それを喜ぶんじゃなくてウダウダ後悔するなんて勿体無いでしょ?それに、なんかすっげぇイヤミっすよ、誰にも出来なかったことをやってのけたのに」


 グッ…!

 クラウドが怒りを飲み込むように息を止める。
 両目を眇め、若干首を傾げるようにしてグリートを見る。
 青年はクラウドのその表情から自分の言ったことがよく分かっていないのだと気づいた。

「あれ…意味分かんないっすか?」

 ポリポリ。
 こめかみを掻きながらティファを…リーブを、そして子供たちを見る。
 全員が、怒れる英雄にハラハラしながらも、同じようにグリートの言わんとしていることがよく分かっていなかった。
 グリートは「ありゃ、誰もわかってない…?」と、そう呟いてニヤッ、と悪戯っぽく笑った。


「だってさぁ、クラウドさんだけでしょ?”あやつる”のマテリアの魔力を退けたのって」

 誰にも出来なかったことをやってのけたことがなんだったのか、それを青年が教えた途端、クラウドは顔を歪めた。
 ありありと、『それが一体、なんになる?』と言っている。
 青年は大げさに天を仰いだ。

「あのねぇ、クラウドさん。もしもあやつられてたのが他の英雄さんだったら、間違いなく飛び出したティファさんは殺されてますね」

 そう前置きして、またもや火に油を注ぎかけた青年はクラウドの動きを封じるように口を開いた。


「クラウドさんはまだ知らない?って知ってるかもだけど、とにかく!クラウドさんがあやつられてたマテリアはちょっと性能が良くなっててさ。まあ、細かいことは局長からお話しが追々あるかと思いますけど、とにかくね、普通じゃあちょっと考えられないわけ。あやつるの魔力から自力で脱出したり、命令を押し殺してしまったりとか…ね。それってさぁ、普通レベルの”あやつるマテリア”でも出来ないことだし、逆に、あの時飛び出してきたのがティファさんじゃなくて、例えばラナだったり、ライだったり…、他の全然見も知らない第三者だった場合、きっとクラウドさんは心の中で悲鳴を上げながら、それでも武器を止められなかったはずなんだ。でも実際、見事止めてみせた。それって、なんでだと思う?」

「それはもう、理由は1つしかないでしょ?」

「ティファさんのことがそんだけ大事だってこと以外の理由があるなら、逆に教えて欲しいくらいだっつうの」

「んでもって、ティファさんもクラウドさんのことをすごくすごく大事に思ってる。俺的には、2人の想いが”あやつる”のマテリアの魔力を打ち破った〜……ってか、これってめっちゃ恥ずかしい台詞じゃね?」

「まぁ、ようするに、俺が言いたいことはだな。まず、俺だったら、後悔するんじゃなくて『自分はこんなにも愛されて世界一のラッキーガイだ!』って世の男たちに自慢するってことだな、うん」

「いや、むしろそれくらいの気持ちにならないと損だね。うん、損とか特とか、それ以前になによりも、ティファさんやデンゼル、マリン、他にも心配してくれた人たちに対してすっごく失礼で申し訳ないって」

「もうマジでそういう言葉じゃ済まないくらい最悪なことだと思うんだけど?」

「だから、凹んだり反省したりするよりもまず、『俺ってラッキー!どうだ、世の男ども。こんなにも相思相愛な相手に巡り会えたんだぜ、俺は!羨ましいだろ〜!』って喜ぶべきだね」

「てなわけで、今度会うときはいつもみたいに『ふんっ、そんなもの興味ないね』って顔して出迎えて欲しいわけ」

「あぁああ、もう時間ないし!折角、訓練前にちょこっとだけ”からかって”から行こうと思ったのにさぁ。全然からかえる余裕ないし〜!」

「局長!ではすいません、慌しくて申し訳ありませんが失礼します。ご無礼のほどはなにとぞご容赦を!ティファさん、ごめんなさい、ゆっくりお話して心に潤いが欲しかったのに、もうあと2分以内で集合場所へ到着しないとライに蹴り飛ばされるから!!あ!!、デンゼルにマリン。また遊ぼうなぁ〜!!」


 そうして、WROの若き准尉は慌しくクラウドの病室から飛び出して行ったのだった。


 *


「そう、残念だけどお礼はまた今度ね」
「あぁ、そうだな」

 カラン…と、グラスの中で氷が軽やかな音を立てる。
 あの時を思い出して薄っすら微笑みながら、クラウドは傾けたグラスをそっとカウンターに置いた。

「あの時は…ビックリしたね」

 ティファの言う”あの時”が、まさに今、自分が思い起こしていた時のことだとクラウドは察した。
 ゆっくりと目を細めながら「あぁ、そうだな」と応える。

「でも…すごく”らしい”よね」
「うん?」
「リト君らしい」
「ふっ……そうだな」

 カウンターを回り、隣のスツールに腰掛けたティファがスッと手を差し出す。
 クラウドは自分と同じものを手にしているティファに向き直った。
 そうして、軽くグラスを重ねる。
 小気味の良い音がして、互いのグラスの中の氷が小さく揺れた。

「ティファ…」
「ん?」

 一口、酒を口にしてクラウドはカウンターへグラスを置く。
 そうして、真面目な顔をして真正面からティファを見つめた。
 ティファもまた、改まったクラウドを前にしてグラスをカウンターへ置くと顔を上げた。

「これで最後にする」
「……」
「ほんとに……ごめん」

 スッと姿勢を正し、深々とティファへ頭を下げる。
 ティファは一瞬、やめて…と言いかけ、手を伸ばしかけ……それら全部をぐっとこらえた。
 クラウドはティファの忍耐力を試すようなことはせず、すぐに下げた頭を上げた。
 そうして、何か言いたそうにしながらも押し殺しているティファへそっと手を伸ばす。

「もしかしたら、また同じことをしてしまかもしれない。でも…」

 微かに震えだしたティファをあやすようにそっと抱き寄せると、軽々と膝の上に抱き上げた。
 カッ…!と、ティファの身体が恥ずかしさから熱くなるが、それに気づかないフリをして、懸命に身を捩りたい衝動と戦っているティファの耳元に唇を寄せる。

「また…精一杯、全身全霊をこめて抵抗する。抵抗して、そしてまた、ティファのところに戻ってくるって約束する」

「なにしろ、俺は世界一、ラッキーな男だからな。このラッキーはそうそう手離せない…、って言うか、手離すつもりはない」

「だから……信じてて…」

 最後の台詞は恥ずかしすぎて小さい小さい、囁き声にしかならなかった。
 だが、ティファにちゃんと届いたことが分かった。
 彼女の身体からスーッ…と力が抜けて、赤い顔をしたティファが薄っすら涙を浮かべ、それはそれは嬉しそうに微笑んだから。


「うん、大丈夫。信じてるから…クラウド」


 彼女のその言葉をかみ締めながら、クラウドはティファを腕に閉じ込めたままゆっくりと目を閉じた。
 脳裏にはまだあの事件の最中の…、ティファの悲しそうな顔が残っている。
 彼女を悲しみに突き落とした張本人が自分であるという事実も消えない。
 だが、それを悲嘆するのはもう今日を限りにスッパリ吹っ切る!

 そう心に誓ったクラウドが、そのきっかけを与えてくれた青年やその仲間に囲まれ、楽しい酒宴を設けることが出来たのは、WROが密かに追っていた事件が解決してからとなる。
 そのことは、まだ誰も知らない…。