thank you so much




 ねぇ、本当はもっと遊びたいでしょう?
 本当は、もっと欲しい物があるでしょう?
 本当は、もっともっと、おしゃべりを聞いて欲しいでしょう?
 本当は、もっともっと…甘えたいでしょう?

 それなのに、毎日一生懸命お店や家の事を…、私を手伝ってくれて…。
 それなのに、何もせがんだりせず…、時々買ってあげるほんの僅かな物をとっても喜んでくれて…。
 それなのに、いつも聞き分けよく笑顔を見せてくれて…。
 そしていつも、大人顔負けの台詞を口にして、気を遣ってくれる。

 そんなあなた達を、息子だと…娘だと言えるこの喜びを…。
 この幸せを…。
 この感謝の気持ちを、どうやって伝えたら良いのかしら…?

 きっと、どんな言葉をもってしても十分ではない…。
 きっと、どんな物を与える事が出来たとしても、この気持ちに足りる事は無い…。
 きっと、どんなに態度で表そうとしても、追い付く事は決してない…。
 それ程大きな至福を、私は…私達はあなた達から貰っている。

 私が出来る事ならなんだってするわ。
 あなたたちが笑ってくれるなら…。
 元気に日々を送ってくれるなら…。
 幸せになれるなら何でもするわ。

 ねぇ…。
 だからこれからも、息子だと…娘だと言わせて欲しいの。

 これからも、私の…私達の家族でいて欲しいの。
 あなた達が大人になる姿を見せていて欲しいの。
 あなた達がこれから先、独り立ちするその日を迎えるまで傍にいて、その成長を肌で感じさせて欲しいの。

 ねぇ…。
 良いでしょう?
 ねぇ…。
 そうしたいと思うのは、私だけじゃないでしょう…?
 あなたもそうでしょう?

 ねぇ…、クラウド?

 
 


本当は、もっと遊んで欲しいだろう…?
本当は、もっと色々なところへ連れて行って欲しいだろう…?
本当はもっと話を俺の話しを聞きたいんだろう…?
本当は、もっともっと…、構って欲しいんだろう?

それなのに、毎日仕事で忙しい俺を気遣ってそんな事は決して口にせず…。
それなのに、決して自分達からせがむ事をせず…。
それなのに、決してうるさく話を聞こうとせずに、いつも自分達の話を楽しそうに語るだけで止め…。
そしていつも…、大人顔負けの気配りでもって、疲れた俺を労わってくれる。

そんなお前達を、息子だと…娘だと呼べるこの幸福を…。
この安らぎを…。
この感謝の想いをどう伝えたら良い…?

いや、どんなに伝えようと言葉を捜しても、元来話し下手な俺には、決して伝え得るだけの言葉は語れないだろう…。
どんなに珍しいものを買い与えたとしても、十分ではないだろう…。
どんなに行動で示そうとしても、この想いを伝えきる事は決して出来ないだろう…。
それほど大きな幸せを、お前達はもたらしてくれている。

俺に出来る事は何だろうな…?
お前達が、心から安らいだ日々を送る為に…。
お前達が、心から笑顔になれる為に…。
お前達が、健やかに育ってくれる為なら…。
お前達が、幸せになれるなら何でもする。

なあ…。
だから、これからも息子と…娘と呼ばせて欲しい。

これからも、俺の…俺達の家族でいて欲しいんだ。
お前達が大きくなる姿を見ていたいんだ。
お前達がこれから先、立派に巣立つその日を迎えるまで、傍にいて、お前達の息吹を肌で感じていたいんだ。

なぁ…。
良いだろう…?
なぁ…。
そうやって時を刻みたいと思ってるのは、俺だけじゃないよな…?
なぁ、そうだろう?
なぁ…ティファ?





私達は、まだまだこんなにも未熟者…。

俺達はまだまだこんなにも頼りない…。


それでも。


あなた達をとても愛しく…。

お前達を心から愛しく…。


何ものにも変えがたい存在に思っているのはきっと。


私達以上には…。

俺達以上には…。


いないと思う。


だから…。


これから先もずっと…ずっと一緒に生きて行きましょう。

これから先もずっと…ずっと共に時を送ろう。


ゆっくりと血よりも濃い絆を作っていこう。

そして…。

誰もがうらやむ一つの家族として、皆で一緒に幸せになろう。



どうかこの願いを叶えて欲しいの。

どうかこの想いを叶えて欲しい。



どうか、最愛の子供達に大地の祝福が豊かにありますよう…。



あとがき

はい。何となくポエム調を書きたくなりました。
クラウドとティファにとって、子供達は何ものにも変え難い存在だと思ってます!
そして、子供達もそう思ってるんですけど、クラとティは自分にいつまで経っても自信を持ちきれないキャラな為、心のどこかでは大人な子供達にいつも『すまない』と思ってると思うんですよね。
でも、『すまない』と思うだけじゃなくて一生懸命努力出来るのが、二人の素晴らしいところだと思ってます(ええ、勝手に 笑)

いつまでも子供達にメロメロなクラティでいて欲しい!というマナフィッシュの願望から生まれた作品でした(爆)

お付き合い下さり、有難うございました!!