『本当に見たんだってば!』 『うっそだ〜』 『本当だもん!!』 『なら今夜、一緒に行ってみようぜ。もしも本当なら今夜も出るかもしれないだろ!?』 『いいよ、じゃあ今夜!絶対だからね!!』 『オッケー。怖くなったからって逃げるなよ?』 『逃げないもん!!』 幽霊?それとも…?そろり、そろり…。 真っ暗の部屋の中、そろそろと足音を忍ばせている小さな人影が薄っすらと月明かりに浮かび上がった。 隣のベッドで寝ている同室者をこそこそっと伺い、ぐっすりと眠っている様子にひとまずホッとする。 そうして、もぞもぞ、もぞもぞ、と細心の注意を払って着替えをすると、もう一度隣のベッドを覗き見た。 うん、大丈夫だ…。 ホッと安堵の溜め息を吐いて、ギギー〜〜……とドアを開ける。 立て付けが決して良いとは言えないドアの軋みが、いつもよりもうんと大きく聞こえてビクビクする。 そ〜〜っと、そ〜〜〜っと…。 抜き足、差し足、忍び足…。 一歩一歩、慎重に足を運び、そのたび軋む床の音に、心臓はバクバク。 呼吸は半分無意識に止めて…。 ギシッ、ギシッ、ギシッ…。 キ〜〜〜〜……パタン。 「ぷは〜〜〜…」 いつもの数倍も時間をかけて裏口から外に脱出成功した少女は、全身で息を吐き出した。 妙な緊張感から解放され、心は『冒険』に浮き立つ。 空を見上げると、落っこちてきそうなほどの満天の星空。 屋根に上って手を伸ばしたら取れそうなくらいの素晴らしい天の川。 その綺羅星達の光景に、気持ちは一気に銀河系を超えそうなくらい高ぶった。 「よぉし!待ってなさい!」 思わずもれた少々大きな声に、ガッツポーズを崩し、慌てて口を押さえる。 恐る恐るドアを振り向いて、家族が誰も起きてこない気配にホ〜〜ッと息を吐き出すと、にんまりと微笑んだ。 復興が途中のエッジは家屋から洩れている明かりは極々僅か。 街灯もいきわたっているとは言いがたい。 頼りになるのは、星明かりと月明かり。 普通、子供ならそんな暗闇に1人で外に出るのはかなり勇気がいるし、恐怖心の方がどうしても勝るはず。 だが…。 「絶対に『本当だ』って言わせてやるんだから」 勇んで駆け出した少女、マリンにとって、その常識は当てはまらなかった…。 そもそものことの始まりは、昨夜の出来事を公園で友達に話したことからだった。 昨夜、マリンは家族と一緒に夜のドライブに出かけていた。 いや、正確にはピクニックに行った帰りが、夜になった…というだけの話なのだが、夜にエッジの街を車で走るのは初めての体験だったので、マリンもデンゼルも昼間の疲れなどそっちのけで大はしゃぎだった。 その際、マリンは緑地公園の一角に淡い光を見たのだ。 その光はフワフワと漂っていて、まるで蛍のようにあっちへフワフワ、こっちへフワフワしていたのだ。 温かくて…とても綺麗で…。 『ねぇ、あそこに何か飛んでる!』 クラウド達に指差したマリンだったが、家族がその方へ向いた時には既にその光はなくなっていた。 運転に専念していたクラウドは勿論、ティファもデンゼルも見ていなかった。 『何もないが?』 『あそこは元々街灯もないところだけど…』 クラウドとティファが言葉を選んでマリンの見た光をやんわりと否定し、デンゼルは、 『マリン、寝ぼけてたのか?』 と、真っ向から信じなかった。 マリンは怒った。 いや、むくれた…と表現した方が良いかもしれない。 頑として『絶対に何か光るものが飛んでたの!』と言い張ることもなく、自分の見間違いだったかもしれない…と、不承不承認めてしまいそうになるくらい、家族の意見を受け入れたのだから。 だが…。 『絶対に何か飛んでたもん……』 自分の見間違いかもしれない…と、思いそうになりながらも、あの温かな光は強烈な印象として心に残っていた。 何故か…。 本当に何故か、とても温かくて…、触れてしまいたくなるような…そんな『力』を持っていた……ように思う。 だからこそ、信じてくれない家族に悲しくなったし、証明するために『もう一度、明日この時間に来ようよ』と言いたかった。 だが、セブンスヘブンに着いた頃には、流石にグッタリとしており、朝目が覚めてから家族揃って朝食を食べた時、どうしてもその話をすることが出来なかった。 完全に『もう一度連れてって』と言うタイミングを逃してしまったのだ。 だから…かもしれない。 友達に話をして、少しでも自分あの時の気持ちを共感してもらいたい…と話して聞かせたのは。 デンゼルもクラウドも、あまりおしゃべりに付き合いがいいとは言えない。 そのことを考えるとティファが一番適任なのだが、やはり今回の話題に関してはちょっと話しづらい。 というわけで…。 「すっごく綺麗で、フワフワしてて、とっても温かそうだったの。なんか物語に出てくる妖精みたいな淡い光で、可愛かったんだ〜」 「「「 へぇ! 」」」 女の子友達に夢中で話をした。 子供というのは『冒険』とか『不思議な話』にはとても興味がある。 とりわけ、女の子はその傾向が強い。 家族達とは違って、身を乗り出して話を聞いてくれる女の子の友達にマリンは喜んだ。 それが長じて、ついついおしゃべりにも力が入る。 そのマリンの気持ちに水を差したのが…。 「そんなの、いるわけないじゃん。バッカみてぇ」 野球帽を被った男の子。 公園で遊んでいる姿を良く見かけるが、その男の子と話をしたことは一度もなかった。 マリンはむっとして振り向いたが、今まで話しをしたことがない少年が、小バカにしたような顔をしているのに内心で驚いた。 だが、表情はあくまで『ムッとした』ままだ。 「ウソじゃないもん、本当に見たんだもん!」 「あのなぁ、あそこの公園はこれからもまだまだ奥を広げるからって工事中なんだぜ。だから、お前が見たのは絶対にその工事現場の明かりだ。フワフワした妖精みたいな…ってのは見間違いだ」 えらくキッパリと言い切られ、マリンは内心で焦った。 先ほどまで身を乗り出して聞いていた友達が、少年の説明にスーッと冷めていくのを感じる。 興奮した顔から『なぁんだ、つまんないの』『見間違いかぁ』といった、呆れともとれるそれに変わる。 マリンは焦りながらも、突然乱入してきた少年に腹が立ってきた。 そもそも、この少年とは口を利くことですら初めてなのに、いきなり湧いて出てきて真っ向から否定するとは何事か! 「何よ、本当だもん!」 「ぜってぇ見間違いだ」 「そんなことない!」 「ある」 「ない!」 「あるったらある!」 「ないったらないー!」 ぜーはーぜーはー。 最後は言葉としての応酬ではなく、『単語』としての応酬となるほどの興奮状態に突入してしまった。 女友達は、いつになく食ってかかっているマリンに目を丸くし…。 新参者の少年に何故か胸をときめかせた。 まぁ、そんなことは当事者であるマリンと少年には全く感知されないことなのだが…。 言い張ったら最後、絶対に譲らないマリンと、これまた頑として譲らない少年の言い合いは平行線。 というわけで、冒頭のやり取りに戻るわけだ。 マリンは小走りで待ち合わせ場所に向かった。 少年がちゃんと来ているのか若干不安になったが、約束をすっぽかされたらそれはそれだ、と自身に言い聞かせた。 『もしも来てなかったら、明日う〜〜んと怒ってやるんだから』 頭の中で約束をすっぽかした少年を想像する。 ちゃんと自分は夜中に家を抜け出して約束場所に行ったのに、すっぽかした少年を怒る自分。 そんな自分をびっくりして見つめる女友達の姿。 うな垂れている少年。 なんとなく、『勝った!』という気持ちになる。 何に対して『勝った!』と感じるのかは分からないのだが、とにかくマリンは少年に対して『意地』になっていた。 ここまで意地になるのも珍しいことだ。 何しろ、家族に黙ってとんでもないことをしてしまうほど、意地になっているのだから。 頭の片隅では、クラウドやティファのギョッとした顔を思い浮かべ、罪悪感を覚えている自分がいる。 だが、そんな後ろめたさに蓋(ふた)をしてしまうほど、マリンは少年の鼻を明かすことに没頭していた。 何故? 冷静に今の状況を考えられる自分が自分に問いかける。 だが、悲しいかなマリンはまだ6歳。 いくらしっかりしているとは言えまだまだ子供。 『大丈夫。すぐに終わらせて帰ったらクラウド達にバレないから』 何の解決にもならない言い訳をしつつ、マリンは約束の場所へ向かった。 「あ、やっと来た。遅いじゃねぇか」 約束の場所には少年が既に着いていた。 宵闇に紛れ、隠れるようにしていたため、最初マリンは少年がいないのでは?と思ったほどだった。 声をかけられてビクッ!と身を竦め、次いで、少年が既に着いていることにガッカリと安堵感を同時に感じた。 「なによ、まだ時間になってないじゃない」 「俺はもう10分も待ってた」 「そっちが勝手に早く来ただけでしょ」 「なに言ってんだよ。待ち合わせってのは10分前くらいに来るもんだろ」 「なら、今が丁度10分前じゃない!」 顔を合わせた途端の言い合い。 ポンポンと言い合うことが不快ではない。 マリンはなんとなく不思議な感覚を覚えつつ、目の前の少年もこのやり取りをイヤだと思っていないのだと感じていた。 「じゃ、さっさと例の場所に行こうぜ。おまわりさんに見つかったら、俺達ぜ〜〜ったいに怒られるから、見つかる前にササッと終わらせるぞ」 ん! そう言って手を出してきた少年に、マリンは『あ〜、だから隠れるようにして待ってたのか』と納得した。 そして、自然な流れで少年の手を握り返す。 マリンが手を繋いだ瞬間、たった今までしかめっ面で言い合っていた少年はニカッ、と笑った。 思わずマリンも笑い返す。 幼い冒険家2人は、満面の笑みで駆け出した。 * 「えっと、ここらへん」 「…なにもないな…」 緑地公園はセブンスヘブンと少年の家の近くにあった。 少年が今日、いや、日付が変わっているので『昨日』になるが、公園で言った通り、緑地公園には工事をしている箇所があり、まさにその場所がマリンの『フワフワ光るもの』を見た場所だった。 ガッカリとしながらも、マリンは少年が『ほら見ろ。俺の言った通りじゃん』と、得意満面になることを想像していたため、少し拍子抜けもしていた。 いや、拍子抜けではない。 安心。 その言葉がピッタリくる。 少年は、まだマリンが見た、という場所をゴソゴソ探し回っている。 『絶対に見たもん!』と言い張ったマリンこそが、諦め悪く探し回る立場なのでは?と、マリンは思った。 それと同時に、マリンは胸がトクトク…と早くなっていくのを感じた。 昼間、真っ向から否定していたくせに、本当は信じてくれてたのだ…と今なら分かる。 緑地公園の夜は暗い。 街灯がちゃんと設置されていないし、夜になると電力の消費を抑えるために、極力どこも明かりをつけないようにしているのだ。 マリンは、一生懸命探している少年に近づくと、 「もう良いよ。なんか皆が言うように見間違いなんだよ…きっと」 「え〜、何言ってんだよ。折角苦労して父さんと母さんの目を盗んで抜け出してきたのにさぁ。もう少し頑張ろうぜ。俺、マリンが見たって光、絶対に見たいんだ」 「へ…?」 ニッカリ笑ってそう言うと、少年はどんどん奥に進み始めた。 流石に子供2人だけで夜の公園は怖いので、その手は自然とつながれたままだ。 暫く歩いて草の間や木の間を見てみる。 小さな冒険家が手を繋いで、きょろきょろきょろきょろ。 それはそれは可愛い光景。 だが、その姿が可愛い!では許されない時間帯であることを忘れてはいけない。 2人は淡い光を見つけることが出来ず、その代わりのようにおまわりさんに見つかった。 「こら!子供がこんな時間に何してる!」 突然上がった大声に、2人は30センチも飛び上がるほどに驚いた。 勢いよく振り返ると、おまわりさんのこわ〜い顔。 2人は顔を見合わせるとガックリ…と肩を落とした。 クラウドとティファの困った顔が目に浮かぶ。 クラウドとティファを困らせてしまうことになったことは、いくらなんでも分かっている。 だが、マリンの心は少年への謝罪でいっぱいだった。 『私が…私が意地になっちゃったから。だからこんなことに巻き込んじゃった…どうしよう……。この子、怒られるのかな…』 自分が怒られることよりも、少年が怒られることのほうが心配。 チラリ…と少年を見ると、少年は意外にも『あちゃ〜、バレたか』という、軽い表情を浮かべていた。 ふと、少年がマリンを見た。 マリンの申し訳なさそうな顔にビックリしたようだ。 だが…。 ニッカリ。 少年は人懐っこい笑みを浮かべた。 まるでマリンを励ますように…。 「ほら、2人ともこっちに来なさい」 おまわりさんは、最初にマリン達に声をかけた時よりも、少し和らいだ口調で促した。 2人もおまわりさんを困らせるような行動を取るでもなく、素直に着いて行った。 いや、行こうとした。 「マリン」 呼び声に心臓がギュッ!と縮んで口から出そうになる。 勢い良く振り返ると、そこには月明かりと星明りに金糸の髪を輝かせているクラウド・ストライフの姿。 おまわりさんも少年も、マリンと同じくらいに驚き、固まった。 クラウドは3人の前にゆったりとした足取りで近づくと、 「すいませんでした。俺がこの子達の保護者です。引き取らせて頂いてもよろしいでしょうか?」 丁寧に頭を下げた。 おまわりさんは、ハッ!と我に返ると苦笑しつつ後頭部を掻いた。 「こんな時間にお散歩はあんまり良くありませんね。子供の発育に影響が出ますから、これからはもう少し早い時間でお願いします」 どうやら、子供達を連れての散歩と思われたらしい。 クラウドは再度頭を下げて謝罪した。 「さ、じゃあ帰るか」 クラウドはそう言って微笑んだ。 * 「ねぇ、どうして…その…」 「あそこに来たのか…?ってことか?」 「う、うん…」 ゆっくりゆっくり、夜の公園を楽しむようにクラウドは歩いた。 片手はマリンの小さな手、もう片手は少年の手を握っている。 「マリンが出て行ったこと、すぐ気づいたから」 「え…!?」 「ティファが心配してたぞ?『自分達にも言えないような、とんでもない事件に巻き込まれたのかしら』って」 「…ごめんなさい…」 「でも、マリンがすっごく楽しそうにしてたからさ、すぐに俺は察しがついたけど」 「ふぇ?」 とぼとぼと俯き加減のマリンに、クラウドが小さく笑った。 「昨日…じゃなくてもう一昨日の話になるんだな。緑地公園で光を見たって言ってたろ?でも残念ながら誰も見てなかったから、それを確認に行くつもりなんだろうなぁって。まぁ、まさかもう1人子供がいるとは思わなかった」 そう言って、先ほどから無言の少年をチラリと見る。 少年は困ったような、照れ臭いような、そんな仕草をしていた。 恐らく、クラウド・ストライフという英雄に手を繋いでもらえる日が来るとは思っていなかったので、ビックリしつつも感動しているのだろう、とマリンは思った。 「ねぇ、クラウド。クラウドはじゃあ、ずっと見守っててくれたの?私が家を出てからずっと?」 「あぁ、まぁな。流石にこの時間に1人で街中をウロウロさせられないしな。でも『冒険』をやめろとも言えないし。だから、こっそりバレないように尾けてた」 クラウドの言葉に、マリンは満面の笑みを浮かべた。 そして、クラウドにお礼を言おうと口を開いたその時、マリンの目は…。 「あー!!!」 突然上がった大声に、クラウドと少年がギョッとする。 だが、次の瞬間、マリンが指差す方へ視線を追って…。 「「 …あ…… 」」 そこには、フワフワ、フラフラしている温かい光。 オレンジ色、緑色、ピンクに黄色。 それはとても幻想的な光景だった。 ふわふわふわふわ。 触れたらとっても柔らかそうなその光。 クラウドも少年もポカーンと口をあけていたが、 「マリン、本当にありがとう!」 少年の言葉にマリンはキョトン、とした。 少年はマリンではなく、光を食い入るように見つめながら、破顔していた。 目をキラキラさせ、マリン以上に喜んでいる。 「俺、昼間はああ言ったけどさ、本当は信じてたんだ、マリンのこと。だって、お前って絶対にウソつかないし、変なプライド持ってないからさ。だから、話が聞こえた時、絶対に見たい!って思ったんだ!」 「本当にありがとう!」 少年が満面の笑みをマリンに向けた。 マリンはわけもなく、ドキドキしながらも、 「うん!」 それはそれは嬉しそうに笑ったのだった。 * 「信じられない!なんで黙っていくんだよ!!俺だって見たかったのに!!」 翌朝。 予想通りにデンゼルはむくれた。 昨夜のうちに全て聞いていたティファは、デンゼルが拗ねることを予想し、デンゼルの好きな物で朝食の食卓を埋めた。 まぁ、どれほどの効果が出るかは疑問だが…。 「クラウド、俺も、俺も今夜連れてって!」 「まぁ、構わないが、起きられるか?」 「マリンが出来たんだから俺も出来る!」 必死になって食い下がるデンゼルに、クラウドは苦笑しつつティファを見た。 ティファも肩を竦めながら苦笑する。 「よし!俺、昼寝して夜、起きていられるようにするから、絶対に連れてってくれよ?な?」 「了解」 嬉しそうにガッツポーズをとった息子に、クラウドは口元を緩めつつ、1つの心配事に小さな溜め息をついた。 ティファにはその理由が分かっている。 そしてティファも複雑だった。 『『 あの少年、絶対にマリンが好き…だよなぁ(ねぇ)…』』 今夜の予定を嬉しそうに話しているデンゼルとマリンに、親代わりの2人は苦笑した。 『まぁ、これも人生の勉強…ってことで…』 『デンゼル、頑張れよ』 子供達が恋や愛で苦労する年齢になるまでまだ時間はある。 だが、やがて来る『恋の悩み』。 その時、自分達はどれだけのことをしてやれるのだろう? そう思いながら、クラウドはティファの煎れてくれたコーヒーを口にした。 ティファの心情とクラウドの心情を表すかのように、ほろ苦いコーヒー。 「ま、なんとかなるだろう…」 「なにが?」 いつの間にか隣に座っていたティファに、クラウドは微笑んだ。 「いや、別に」 「そう?」 「ああ」 さぁ、新しい一日が始まる。 * ―『それにしても、エアリス、最近仕事し過ぎじゃないか?』― ―『大丈夫よ。だって、一日でも早く、緑を取り戻したいんだもん』― ―『まぁ、気持ちは分かるけど…』― ―『それにしても、クラウド…ほんっとうにお父さんしてたわね』― ―『あ、それ今言おうと思った!いい顔してたな』― ―『うん、本当に』― ―『今度こそ大丈夫だろ』― ―『えぇ、だって1人じゃないからね』― ライフストリームでそのようなやり取りがされていることは、当然クラウドもティファも知らないお話。 あとがき マリンはモテます!って感じの話になりましたね。 デンゼル、頑張れ! でないと、もしかしたら『花嫁の家族』って位置になってしまうかもしれないよぉ〜ψ( ̄▽ ̄)ψ(黒い笑み) はい、クラティ要素全くなしでごめんなさい。 お付き合い下さって本当にありがとうございました♪ |