「リリー!ごめんごめん、お待たせ!」
 親友の声に、私はパッと顔を上げ、大きく手を振った。



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「本当にごめんね、遅くなっちゃって!」
 息を切らせながら駆け寄る親友に、思わず顔が綻ぶ。
「そんなに走って来なくても良かったのに」
「ううん、折角リリーと休みを合わせて前々から計画してたっていうのに…」
もう!と、整った顔をしかめてラナは後ろを振り向いた。
 親友の後ろからは、同じく息を切らせた男の人が二人、膝に手を突いてグッタリしている。
 一人は、ラナと同じ茶色の髪を少し襟元を越すくらいまで伸ばし、切れ長のグレーの瞳を持つ長身の美男子。
 一目でラナのお兄さんだと分かる。
 そしてもう一人は、ラナのお兄さんより指三本分くらい低く、耳にかかる程度のサラサラの漆黒の髪と何よりも印象的な紫の瞳をしたこれまた素敵な男の人だった。
 うん。この人が、ラナの言っていた『従兄弟』で『幼馴染』のプライアデスさんね。
 二人は、ラナに軽く睨まれて息を切らせながら苦笑し、私に向き直ってそれぞれ手を差し出した。

「いや〜、本当に申し訳ない。ちょっと支度に手間取ってちゃってさ〜。君の事はラナから聞かせてもらってるよ。本当にいつも妹がお世話になっちゃって!こいつったら、気が強いから付き合うの大変だろう?本当に、君みたいな可愛い子がラナの友人でいてくれて、何だか新手の詐欺に合ってる感じだよ」
 満面の笑みで手を握るグリートさんを、ラナがギラリと睨みつけた。
「兄さん…」
「おおっと、そこにいたのか、我が妹よ!!イヤこりゃ失礼。気付かなかったから、つい本音がこの口から飛び出しちゃったよ〜!」
「…………」
「ハハハ、睨むな睨むな!折角の美人が台無しだぞ!」
 カラカラと笑って見せるグリートさんを、ラナは苦虫を噛み潰した顔で睨んでいる。

 何だか、容姿はそっくりなのに中身が全然似てない気がする…。

 呆気に取られる私を尻目に、ラナとグリートさんの漫才は続く。
「大体だな。急にリリーちゃんと飲みに行くだなんて言われても、こっちにも都合があるんだぞ?」
「誰が兄さんを誘ったのよ!ライを誘っただけなのよ、私は!!」
「チッチッチ。何言ってるんだ今更?俺とライは一心同体なんだぞ?ライが行く所には俺も行くし、俺が行く所にはライも来るんだ。だから、ライが誘われたということは、俺も誘われたって事になるんだよ、分かるか?」
「分かるわけ無いでしょ!!全く、バカにもほどがあるわ!」
「お前ね…。見てくれは良いのにどうしてそう、口が悪いんだ?」
「兄さんがあんまりにもバカだから、ついつい本心が口をついて出てきちゃうのよ!!」

「ハハ、相変わらずだなぁ…」
 ギャーギャーと言い合う兄妹に苦笑して、プライアデスさんが肩を竦めて私を見た。
 その真摯な紫の瞳は、宝石のアメジストの様に本当に綺麗だった。
 もしも、アメジストに心を宿す事が出来たら、こんな風にキラキラして、温かくなるんじゃないかな…。
「初めまして、プライアデス・バルトです。ライって呼んで下さい」
「あ、はい!こちらこそ初めまして。リリー・フローです。リリーって呼んで下さい」
 優しく細められた紫紺の瞳は、私の初恋の人をどこか髣髴とさせる。
 何となく顔が熱くなってしまって、私はぎくしゃくしながら微笑んで見せた。
「あ〜!ダメダメ。ライは女の人を呼び捨て出来ない性質だから」
 カラカラと笑いながら、グリートさんが口を挟む。
「兄さん!…リリー、本当にごめんね。私の予定では、兄さんはここにはいないはずだったのよ。それなのに…」
 何となくげんなりとして、ラナが心底申し訳なさそうに私を見た。
「え!?良いよ、全然!だって、とっても楽しいお兄さんだもの」
 慌てて軽く手を振る私に、ラナが何か言おうと口を開いたけど、グリートさんが私の肩をバシバシ叩く方が早かった。
「おお!本当にリリーちゃんは話の分かる素敵なレディーだよ!ラナも少しは見習えよ〜」
「…………」
 新たな戦局が勃発する気配が漂う。
 何となく唾を飲み込んで身を硬くしてしまったけど、

「はいはい。そこまでだよ二人共。他のお客さん達のご迷惑になるから、さっさと店に入ろうか?」

と、プライアデスさんが苦笑しつつ二人の肩をポンポンと叩いて注意を促してくれたお陰で、その場は治まった。

 ラナとグリートさんは、ハッと我に返って慌てて私たちの後ろに並んでいる人達に頭を下げる。
 ラナは心底申し訳なさそうに…、グリートさんは調子良く…。

 本当に、似てない兄妹ね…。

 思わず吹き出しそうになるのを必死に堪え、私はラナに続いてセブンスヘブンへ足を踏み入れた。

 そう。
 今夜は久しぶりにラナとセブンスヘブンの営業中にやって来ている。
 前回来た時は、私の都合で昼間だけしかエッジに遊びに来れなかったので、今夜はエッジまでの定期バスでやって来た。
 お陰で、明日の朝までのんびりと親友と過ごす事が出来る…ハズだったんだけど…。
 前回、デンゼル君とマリンちゃんの二人と約束した事を果たす為に、ラナはプライアデスさんに声をかけた。
 その結果が、これ…。
 プライアデスさんがラナと一緒にセブンスヘブンへ食事に行く事を知ったラナのお兄さんが、
『俺も行く!当然だろ!?』
と、急遽同行することになってしまったのだ。
 その事を告げた時のラナは、本当に嫌そうだった。
 勿論、グリートさんとは何度か会った事があるし、軽そうな人間に見えるけど、実質はそうでないことが分かってる。
 今のやり取りも、終始ラナが攻めてたけど、それを実に余裕な表情を見せるグリートさんが、ラナをとっても大切にしてるってこのやりとりでもすぐに分かったし、私としては本当に物凄く久しぶりに会えて嬉しいと思ってる。

 ラナはまだ嫌そうな顔してるけど…。



「いらっしゃいませ…、あ!!ラナお姉ちゃん、リリーお姉ちゃん!!」
「今晩は、マリンちゃん」
「お久しぶりね、元気してた?」
「はい!とっても!デンゼルとティファとクラウドも元気だよ!」
 カウンター近くのテーブルから、マリンちゃんが明るい声を掛け、駆け寄ってくれた。
 いつものお下げにピンクのリボン、ピンクのエプロンがとっても可愛い。
「やぁ、今晩は」
「ライお兄ちゃん!!お久しぶりです!!」
 プライアデスさんがにっこりと微笑みながらマリンちゃんに声をかけると、マリンちゃんはパーッと顔を輝かせた。
「え…ライ兄ちゃん!?」
 マリンちゃんの声に驚いて、店の奥からデンゼル君が泡だらけの両手をそのままに飛び出した。
 そして、マリンちゃん同様に、明るい笑顔で出迎える。
「久しぶり!!ライ兄ちゃん、全然あれから来ないんだもんな!リリー姉ちゃんとラナ姉ちゃんは何度か来てくれてるのにさ!」
「ごめんね。なかなか忙しくて」
 唇を尖らせるデンゼル君に、プライアデスさんは困った顔をしつつ微笑んで見せた。

 ここで、マリンちゃんがはたと気がついた。
 何に…?かと言うと…。
「あ……!」
「うん?何、俺の顔に何かついてる??」

 そう。
 グリートさんの存在に気がついたのだ。

「あー!!」
「な、なんだよ?」
 マリンちゃんの声に、デンゼル君が反応し、グリートさんを見て素っ頓狂な声を上げた。
 グリートさんがギョッとして半歩後ずさるのを、ラナとプライアデスさんは大層複雑な顔で見つめる。

 グリートさんは、この店の女店主、ティファさんに一目惚れらしきものをしてしまい、びっくりしたプライアデスさんに殴り飛ばされてしまった経歴を持つ。
 そんなグリートさんは子供達にとって、あまりありがたくないお客様になってしまうよね…。
 当のグリートさんにはその時の記憶が曖昧で、今でもハッキリとその事を説明してないんだって。
 でも、いつまでもこのままってわけにもいかないという事になり、急遽、今夜同行する事を申し出たこの機会にハッキリとさせたい…ってラナは言ってたんだけど…。

「なぁ、俺の顔に何かついてるわけ?」
 戸惑いながら、しかめっ面をしているデンゼル君に声をかけるグリートさんが何だか可哀想…かな…。
 それに、上手く話がまとまる気があんまりしないんだけど…。

「大丈夫よ、デンゼル君、マリンちゃん。今夜は私もいるし!」
 ラナが不適に微笑みながらデンゼル君とマリンちゃんの頭をポンポン叩く。
「何が大丈夫なんだよ?」
「ま、良いから良いから。マリンちゃん、四人なんだけど席空いてる?」
 ひたすら首をかしげているグリートさんの背中を押しながら、プライアデスさんはマリンちゃんの誘導に従ってカウンター近くの四人掛けのテーブルへと向かった。
 そんな二人の後姿を、他のお客さん達が不思議そうな、興味津々な瞳で見つめていた。
 何となく、一緒のテーブルに座るのって…勇気が要るかも…。

 そんな事をチラリと考えてしまったけど、勿論私の手を引いてくれるラナに抗う事など出来るはずもなく、大人しくそのテーブル席に腰を下ろした。
「ご注文は何になさいますか?」
 メニューを差し出しながらマリンちゃんが明るくハキハキと声を掛ける。
「う〜ん、そうね。とりあえずは〜」
「飲み物だな」
「そうね。それじゃ〜」
「俺とお前で生ビール一杯ずつだろ?それでライはカシスソーダだろ?」
「じゃあ、リリーはいつものスクリュードライバーかな?」
 実に手際よく私達の欲しいものをちゃんと把握して、マリンちゃんに注文をしてしまった。
 この息のピッタリ感は、やっぱり兄妹だわ!!


「さて、兄さん」
「うん?なんだ?」
「我が家の家訓、ちゃんと覚えてる?」
「は?当然だろ、あんだけ小さい頃からず〜っと言われ続けてたんだから。耳からホラ、蛸とイカが覗いてないか?」
 そう言いつつ、右耳をラナに向かせて見せた。
 ラナは、グリートさんのからかいに腹を立てたのか、自分に向けられた耳に向かって小声で、
「ティファさんにはクラウドさんって言うそれは素敵な恋人がいるの。お二人共ジェノバ戦役の英雄よ。お願いだから、絶対にティファさんに向かって、心の中がブリザードに見舞われるようなクサイ台詞、口にしないでよね!!」
 結局最後には気が高ぶったのか、声が大きくなってしまっている。
「お、おお、了解…」
 耳元で大きな声を出されたグリートさんは、耳を押さえて目を白黒させていたが、そのことに対して怒る事も無く、ただ苦笑して見せた。
 普通なら兄妹喧嘩が再発してもおかしくないのに。
 良いなぁ。こんな素敵なお兄さんがいて。
 一人っ子だから羨ましいな。
「それにしてもさ。俺の好みの人ってそんな簡単に見つからないから心配無用だぜ?何しろ、この美貌の持ち主である俺様が、そこらへんの女にホイホイ惚れ込むとおもうか?」
「「思う」」
「お、おい!ラナはともかく、何でライまで賛成してるんだ!」
「だって、実際に大変な目に合わされたんだもん」
「へ?誰が誰に?」
「僕がリトに」
「は!?ますます心当たりが無い…」
 びっくりして目を丸くしてるところから、どうやらグリートさんの記憶は、店に入った時点からすっぽりなくなっているのだろう。
 う〜ん、まぁどうなろうと、これからティファさんがカウンターから料理を持ってきたり、注文を取ったり、はたまた店内を仕事で行き来する姿を見て、『この人を好きになっちゃ駄目なですよ〜』って説明したって、心は自由だから、なかなか好きな気持ちをどうこうするのって、大変だと思うな。
 まぁ、私はクラウドさんの事は、今でもとっても好きだけど、それ以上にクラウドさんとティファさんが一緒にいる光景に心が温かくなるから、吹っ切れたってことになるのかもね。

「あのね、兄さん。兄さんは一度、この店に来てるのよ」
「え!?そんなの記憶に無い」
「うん。それはね。兄さんが『伴侶ある者に恋慕の情を抱くなかれ』という家訓を破って、ティファさんに失礼な事をする前に、びっくりしたライが咄嗟に殴り飛ばしたからよ」
「なに!!」
 ラナの言葉に、グリートさんは右に座っているプライアデスさんを振り向いた。
 プライアデスさんは、全く同じ動作でバッと右を向いてしまう。
「おい、何で不自然にそっち向くんだよ」
「ん〜?いや、ホラ子供達が一生懸命働く姿って、本当に心が引き締まるよね。こう、明日からももっと頑張らないと!!って、そう思わない?」
 ニッコリと微笑みながらも、決して視線を合わせようとしないプライアデスさんは、グリートさんに首を腕で強く巻きつけられてしまった。
「いたいたいたたたたた!!」
「ラ〜イ〜!お前という奴は〜!な〜に白々しく話題を逸らそうとしてるんだよ!!」
「兄さん!!」
「いたたた、本当痛いって!!」
「大体なぁ!お前、その事今言うか!?もっとこう、前もって心の準備とかするように段取りつけろよ!!」
「したかったのに、身支度で時間を取ったのはどこの誰!!」
 ピシャーン!!と、実に気持ちの良い音を立てて、ラナがグリートさんの頭を叩き、プライアデスさんを救出する。
「くぅ〜、お前、少しは手加減しろよ…」
 涙目になりながら後頭部をさするグリートさんは、やはりちょっと可哀想に見える。

 その時。
「お待たせしました!!」 
 この店の美人女店主が、お盆に私達の飲み物を持ってやって来た。
 もう、彼女の笑顔の素敵な事!!
 ああ、同性として憧れずにはいられないわ!!

 そして、満面の笑みを私達一人一人に分け隔てなく与えてくれる。
 そのティファさんを一目見て、グリートさんがカチン、と固まるのが分かった。
 ラナとプライアデスさんが、さっと腰を動かし、いつでも立ち上がれるような体勢になる。
 何だかその身のこなしは、本当に軍務に就いている人達のもので、私は鳥肌が立った。
 うん、物凄く二人共カッコイイ!!
 今までやわらかく微笑んでいたプライアデスさんも、お兄さんと漫才をして怒ったり笑ったりしていたラナも、その面影なんか微塵も無くて……。
 はぁ〜、凄い。

 そんな二人の視線の先には、問題のラナのお兄さんが、うっとりとした眼差しをティファさんに投げかけている。
『うわ〜。何だか今にも溶けそうな顔。でも、それでもカッコいいって思える顔立ち…そんなにいないわよね〜…』
 などと、ちょっと私がズレた事を考えていると、グリートさんは急にティファさんの手をガシッと握り締めた。
 ティファさんは、ちょっとびっくりしてたけど、何となくその姿が慣れを感じさせるのは何故かしら?
 もしかして、この手合いのナンパとか多いのかな…?
 これだけ美人で性格も素敵なんだもの、当然か。
 と、私が思った次の瞬間。
「ああ、まさにあなたは私の理想の人だ!!こんな所で…ゲフッ!!」
「どうしてこうも進歩が無いの?」
 グリートさんの鳩尾にめり込ませていた拳を引き抜きながら、パンパンと手を払う。
 そんなラナを、私は勿論、他のお客さん達も目をまん丸にして見つめている。
「あ、あの。別にそこまでしなくても…」
「ああ、良いんです。それよりも、良かった。お店の物を何か壊さないかとちょっとヒヤヒヤたんですよ」
「それに、今夜はこの前みたいに意識がなくならない程度に加減したみたいですし…」
 苦笑交じりにプライアデスさんがポソッと呟く。
「当然よ!もう二度と、こんな失態を晒して頂くわけにはいかないもの!キッチリ、ハッキリ、バッチリ覚えて帰ってもらわなきゃ」
「…………鬼ババァ…」
「何か言った?お・兄・様・?」
「……いいえ、何も」
「すみません、ティファさん。えっと、グリートです。覚えてらっしゃいます…よね?」
 苦笑しつつ頭を下げたプライアデスさんに、ティファさんは嫌そうな顔一つせず、温かい微笑を向けて頷いてくれた。
「ええ、勿論よ。あなたの事もちゃんと覚えてるわ!プライアデスさん」
「ハハ、光栄です」
「私こそ光栄よ!また来て下さったんだもの。この前、ラナさんとリリーさんがいらしてくれた時、デンゼルとマリンがプライアデスさんに会いたい!ってラナさん達に駄々をこねちゃって。だから、本当に一緒に来て下さって、とても嬉しい!」
「嬉しいのはこっちですよ」
 ラナが苦笑しつつ口を開く。
「だって、こんな兄ですよ!?本当に店に入る早々、ご迷惑をおかけしてしまって…」
「いいえ、大丈夫ですよこれくらいなら」
「おお!これくらいなら許されるんですか!!グフッ!!」
「調子に乗らないで!このまま実家に強制搬送するわよ!!」
「な!!それだけは勘弁…」
「じゃ、家訓はちゃんと守ってね」
「お、おう…了解」
「分かれば宜しい」

 あ〜、何となくラナがしっかり者になったのが分かる気がする。
 完全に、お兄さんよりも妹のラナの方が、主導権握ってるし…。
 それに、ラナとグリートさんは気付いていないかもしれないけど、私達、今かなり目立ってるのよね…。
 そりゃそうよね。
 これだけ派手に漫才やら何やらしてたら、注目の的よね。
 ………ちょっと、ううん。かなり恥ずかしい…。
 何となく俯き加減になった私は、同じく少々気まずそうなプライアデスさんと視線が合い、どちらからともなく苦笑し合った。
 ああ、良かった。
 プライアデスさんがいてくれて。
 だって、いてくれなかったら、私独りが恥ずかしい思いをする羽目になってたでしょ?
 何だかそれって、物凄く不公平な気がするもん。

 クスクスと笑いながら、ティファさんが口を開いた。
「はい、お二人ともそれくらいにして、冷めないうちに召し上がれ」
「「わ〜!美味しそう!」」
 ラナとグリートさんが見事に言葉をはもらせ、同じ表情でパッと顔を輝かせた。
 そんな二人に私とティファさん、それにプライアデスさんは顔を見合わせ、思わず吹き出した。



 

あとがき

あれれ?何だか気付けば長くなってるよ、この話(汗)。
すみません、後半に続きます(苦笑)。