Ouch!2
「それで、何でこの人を店から叩き出そうとしたんだ?」
「失礼ね!私じゃないわよ!」
「? ティファじゃないのか?」
「うん。あのね、この人がティファとクラウドに御用があるんだって。それでね。何だかこの気を失ってる人が、他の男の人と同じ様にティファに迫って来たら、この人が助けてくれたの」
「へぇ、そうなのか」
マリンちゃんが至極簡潔に、そして完璧にクラウドさんに説明している僅かな間、僕はこの場をどうやって切り抜けるかを考えていた。
無論、そんな僅かな時間で良い結論など出るはずもない……。
あっという間にマリンちゃんの説明を聞き終えると、クラウドさんは僕に向き合った。
「ありがとう、と言うべきかな?助けてくれたそうで…」
「あ〜、いや。元はと言えば、彼を連れてきた僕に責任があるようなものですから……」本当にすみません、色々とお騒がせしてしまって……。
そう言って頭を下げ続けるしかない僕に、クラウドさんとティファさんは気の毒そうに「たいした事はない、気にするな」「大丈夫ですから、ほら顔を上げて下さい、ね?」と優しい言葉をかけ続けてくれた。
やがて、店の騒然とした空気も落ち着き、それに伴って僕の気持ちも落ち着いてきた。ティファさんは、僕が落ち着いてきたのを確認すると、わざわざ早くに店じまいをしてくれた。何となく、僕が訳ありで今夜来た事を察してくれた様だった。常連客と思しき他のお客さん達に、「ごめんなさい、また来て下さいね」と、極上の笑顔で送り出すティファさん達に、僕は申し訳なく思う気持ちと、ここまで僕の為に気配りをしてくれたのだから、しっかりとそれに応えられる様にきちんと話をしよう、そう改めて決意をした。
うん、かなり勇気がいる話だったけどね…。
そうして、現在ではすっかり他のお客さんがいなくなった店内で、改めて僕はクラウドさんとティファさんに自己紹介と今日訪れた目的を話そうとしている。
そんな僕の隣の椅子には、気を失ったままのリトが後頭部に冷えタオルを乗せて、危なげなく無理に座らされているのが、何とも滑稽だ……。
「ご挨拶が大変遅くなりました。僕は、プライアデス・バルトと申します。えっと、こっちで気を失ってるのが僕の従兄弟、グリート・ノーブルです」
ここで、少し間を置いて息を吸い込む。
次に言わなければならない事を思うと、自然と全身に緊張が走った。
「先日、お二人と子供達に多大なご迷惑をおかけしたイザベラ・ルーンの親戚の者です」
僕の言葉に、予想通りティファさんと子供達の顔に緊張が走る。
そして、予想の範疇であったけど、クラウドさんに至っては僅かな殺気が混じっている…。断じて僕の気のせいではない…!
断っておくけど、例え予想の範疇だとしても、紺碧の双眸に冷たい殺気を滲ませ、睨まれて平気でいられる図太い神経を僕は持っていない…!!
正直、かなり怖い!!
「違うんです!本当にただ謝罪に来ただけで、お二人と子供達に何かしようってわけじゃないんです」
はぁ、と思わず溜め息がこぼれる。
何で僕がこんな目に合わなくてはならないのだろう……?
思い返せば、あの不肖の従姉妹には、今まで散々な目に合わされてきた記憶しかない……。
おまけに、あの不肖の従姉妹は僕の事を完全に毛嫌いしているから、尚、この状況に納得がいかない。
何故、あの不肖の従姉妹の不始末を、この僕がしなくてはならないのか?
理不尽だ。
あまりに理不尽だ……。
黙り込んで俯いた僕の姿が、よほど痛々しかったのか、ティファさんとマリンちゃんが気遣わしげに「あの、大丈夫ですか?ごめんなさい、失礼な態度とってしまって…」「本当にごめんなさい、別にお兄さんが悪いわけじゃないのに、つい…」と、心配されたり逆に謝られたりしてしまった。
そうされる事で逆に、不肖の従姉妹を初め、僕達一族はこの御家族にご迷惑ばかりおかけしてしまってる…、と更に落ち込んでしまう僕って、かなり情けないよねぇ…?
あはは〜。何か無性に悲しくなってきたよ…。
本当に何でこんな目に合わなくちゃならないんだろう……。
「あんたの話は大体分かった」
低い声でクラウドさんがそう切り出した。
さすが≪ジェノバ戦役≫の英雄の一人…。
迫力がその辺にいる人達とは一味違う。
「それで、謝罪…とか言ってたが、一般的な常識で考えたら、迷惑をかけた張本人か、その親が謝罪に来るべきだろう。なのに、何故あんた達が謝罪に来るんだ?」
クラウドさんの至極ごもっともなお言葉に、ティファさんが顔色を変えて「ちょ、ちょっと、クラウド!」と慌ててクラウドさんを押しとどめようとする。
デンゼル君とマリンちゃんは、ドキッとしたようにクラウドさんと僕を交互に見やった。
クラウドさんは、ティファさんの声には気付かない振りをしているのか、じっと僕の目を見て逸らさない。
僕も、そんなクラウドさんの目を真正面から受け止めた。
だって、それが礼儀と言うものだろうし、彼の言う言葉に誤りは一切ないのだから。
「確かに、クラウドさんの仰るとおりです。本来ならば、イザベラ、もしくはイザベラの両親がここへ来て謝罪すべきです」
少し言葉を切って、心配そうに僕を見つめているマリンちゃんに微笑みかける。
マリンちゃんは、ちょっとホッとした顔をして、ティファさんと視線を交わし、また僕へ目を向けた。
「しかし、クラウドさんも十分ご存知だと思いますが、イザベラを初め、ルーン家の人間は高慢な人間が多いのです」
残念ながら…。
そう言って、僕は情けないやら恥ずかしいやら、穴があったら入りたい気持ちで一杯になる。
「今回、グリートと僕がこうして謝罪に来たのは、あくまで一族の一員として、また、個人的な感情で来たのです。イザベラやルーン家の代理として来たわけではありません。むしろ……」
ここで、僕は苦笑した。そう、今日ここに来たのはあくまで僕と、グリートの個人的感情だ。
不本意ではあるが、イザベラと血縁関係にある者として、イザベラが与えたご迷惑の数々を謝罪せずにはいられない、そう思ったのだ。
「ルーン家は、クラウドさん御一家を快く思っていない、というのが現状です。イザベラは『恥をかかされた』、そう思っていますから。そして、イザベラを溺愛する叔父、叔母は、クラウドさん御一家に何か報復を…、そう考えていた様です」
僕のこの発言に、ティファさんはギョッとした顔をし、マリンちゃんとデンゼル君はびっくりして目を丸くしている。
そして、クラウドさんは、僅かに眉を寄せ、紺碧の瞳をスッと細めた。
その瞳には、例えどんな事があっても家族を守る!…そういう彼の強い意志が感じられる。
クラウドさんのその鋭い視線を受けながら、僕は両手を軽く上げて見せた。いわゆる『降参ポーズ』だ。
「でも、その点についてはご心配なく。僕の両親とグライテルの両親、つまり僕の伯父と伯母ですが、ルーン家が何か考え出す前に先手を打ちましたから」
「先手?」
「はい。今回イザベラの起こした騒動はラナによって僕の両親と、伯父夫婦に報告されました。そして、その日の内に僕の両親がルーン家に直接出向いて事の真相を聞きだしたのです。僕の母はイザベラの父親の姉で、イザベラの父親にとって、僕の母はいまだに頭の上がらない存在なんです。それで……」
また心配そうな顔をして、僕とクラウドさんを交互に見つめているマリンちゃんと、デンゼル君に悪戯っぽく笑って見せる。
「母が非常に立腹しまして、そりゃ、もう、傍にいた父が口を挟む間もない程の剣幕で、イザベラとイザベラの両親、とりわけ叔父を叱りつけたんだそうです」
ここでやっと、子供達の表情がパッと明るくなった。
僕も、それを見てホッとする。
クラウドさんはまだ険しい顔をしているが、ティファさんは既に警戒心を完全に解いていて、興味津々の瞳で僕の話に聞き入っていた。
「もしも、今後クラウドさん御一家に何か良からぬ事を企み、それを実行した場合、僕の一族『バルト家』と、グリートの一族『ノーブル家』は、『全ての資財、情報網、一族の古来から持っているルーツを駆使し、全力でルーン家を壊滅させる』、と申し渡したんです」
「本当に!?」
びっくりして目を丸くするティファさんに、僕はにっこりと微笑んで頷いた。
「はい、本当です」
「「うわぁ〜」」
子供達も、意味はあまり良く分かってはいないのだろうが、口をポカンと開けてびっくりした顔をした。
クラウドさんは、と言うと、相変わらずの渋面ではあるが、僅かにその眼光の威力が弱められた様な気がする。
「その話、本当に信じていいのか?」
「はい、もちろんです。こんな話しは信じにくいと思われるのもごもっともですが、クラウドさんとティファさんはこの星の英雄、二年前に星を救ってくれた恩人、言い換えればそれは僕達一族も同時に救って下さった、そういう事になりますからね。もちろん、クラウドさんとティファさんが、僕達一族を救う為に二年前に星を救われたのではない事は分かっています。でも、あなた方≪ジェノバ戦役の英雄≫の皆様のおかげで、僕達はまだ生きる事が出来ているんです。それなのに、そんな大恩人に対してのあまりの非礼に、一族の者が何もしないでただ傍観しているだなどと、出来るはずがありません。それこそ、『末代までの恥』ですよ」
僕の言葉に、漸くクラウドさんは納得されたようだった。
隣に座っているティファさんに、そっと視線を送り、二人揃って軽く頷きあう。
その光景は、本当にお二人は心が通じ合っている、というよりも魂で繋がっている…、そう思わせるものだった。
ふとその時、デンゼル君とマリンちゃんが興味津々の瞳で、じっと僕を見つめているのに気がついた。
「なぁなぁ!『プライスデス』の兄ちゃんはソルジャーなの?」
突然のデンゼル君の質問に、僕は驚いて彼を見た。
そして、その質問に驚いたのは僕だけではなく、クラウドさんとティファさんも同様だったようで、同じ様に目を丸くしてデンゼル君を見る。ただ、マリンちゃんは驚かなかった。マリンちゃんも、デンゼル君と同じ様にキラキラした目で僕を見ている事から、子供達が同じ質問を持っていた事が分かった。
「ううん、違うよ。僕はソルジャーじゃないよ。でも、どうして?」
僕の質問に、デンゼル君は笑顔でこう言った。
「だってさ!兄ちゃんの『瞳の色』って、『普通じゃない』じゃん!」
その無邪気な笑顔、無邪気な言葉に僕は硬直した。
そんな僕の様子に、デンゼル君とマリンちゃんの顔から、サッと笑顔が消えてしまう。
ティファさんとクラウドさんは、そんな子供達と僕を交互に見て、子供達が僕に対して失礼をした、そう思ったのだろう。
口々に「こら、デンゼル。失礼でしょ!?」「すまない。悪気があって言ったんじゃないんだ」と叱ったり、謝罪したりした。
「あ、すいません。いえ、気にしないで下さい」
僕はぎこちなく微笑んで見せると、少し俯いて軽く息を吐いた。
そして気持ちをその一瞬で整理すると、しっかりと顔を上げて子供達を見つめた。
「僕の瞳の色が『紫』だからそう思ったの?」
子供達は、僕が怒っていない事を分かってくれたようで、おどおどしつつもこっくりと頷いた。
「僕のこの瞳の色は『生まれつき』なんだ。だから、ソルジャーの人達みたいに魔晄の光を受けたわけじゃないんだよ」
「じゃ、じゃあさ。兄ちゃんの家族の人も、生まれつき目の色が『紫』の人がいるんだ」
「ううん、僕だけ…なんだ。……どうしてだろうね?きっと『突然変異』ってやつだと思うんだけど…」
僕の答えに子供達はおろか、クラウドさんとティファさんまで息を飲む。
そんな皆さんに、暗い顔を見せられるはずもなく、僕は少しおどけて見せた。
そう、僕の瞳は『紫』色。
何故かは不明。
この瞳の色と、『漆黒の髪』は一族多しと言えども、僕一人だけ。
と、言うよりも、『人間』で紫の瞳をした者が、僕以外にいるなんて話、今まで聞いた事がない。
『紫の瞳は、モンスターの証拠よ!!』
幼い頃、イザベラが僕を軽蔑した目で何度もそう言っては罵った。きっと、イザベラのみならず、他の大多数の親戚がそう思っていた事は、想像に難くない。
それに、僕がこの様な容姿の為に、両親は『浮気をしたのでは』『無法な人体実験をしたのでは』などと、随分酷い誹謗中傷を受けたと聞いている…。
その事を思い出し、少しボーっとしてしまった僕を、子供達は興味津々で顔を覗き込んできた。
そのあまりにもキラキラした目に、僕は首を傾げる。
いつも、この瞳の色では散々嫌な思いを味わったが、この子達は今まで僕を気味悪がったり、蔑んできた人たちとは違う眼差しを向けてくる。
「えっと、何?」
「綺麗よね…」
「へ!?」
「うん。すっげー綺麗だ!」
あんまりにも見つめられるので、困惑して声をかけると、予想外の答えが返ってきた。
思わず声が裏返る僕を、子供達は可笑しそうにクスクス笑いながらも、決してバカにしたようでも、気味悪がっている風でもなく、事実を事実として語っている、そんな感じでますますニコニコと笑いながら僕の方へ身を乗り出してきた。
「うん。本当に綺麗だよね!クラウドの瞳の色も凄く綺麗なんだけど、『プラス』のお兄ちゃんの色もとっても綺麗!」
「うん!良いよなあ…、俺も『プラス』の兄ちゃんみたいに綺麗な色なら良かったなあ」
生まれてからこの瞳の色で、色々いやな目には沢山あってきたけど、こんな風に初対面から受入れられた記憶はそんなにない。
おまけに、『羨ましがられ』たり、『綺麗』だと賞賛された経験は……、かつて二度あっただけだ。
そのうちの一度は、隣でまだ気を失っている従兄弟で友人で、今は同僚のリトとぐらいの妹のラナだけ。
そして、残りの一度の時は………。
あ〜、駄目だ。
暗い気分になってしまうから、今日は止めておこう。
と、まあ、こんな目の色をしている僕をすんなりと受入れたこの子達は、この歳にしてかなり懐の大きい人間だと思う。
「綺麗…かな?」
「ええ、本当に綺麗だと思うわ。ごめんなさい、カラーコンタクトしてるのかと思ってたの」
「ああ、俺もそう思ってた。だから、あんたが金持ちの坊ちゃんだって分かって『なるほど、このご時勢なのに…』って、勝手に思い違いをしていた。本当に…失礼した」
子供達に問いかけたのに、クラウドさんとティファさんが子供達よりも先に口を開いて、こんな言葉を僕にくれた。
何度も言うけど、この瞳の色で僕は本当に今まで散々な目にあってきた。
だから、こんな風にすんなりと受入れられる経験をする事になるとは、今の今まで思いもしなかった。
何だか、本当に今夜ここに、セブンスヘブンの皆さんに会いに来て、良かった……、本当に良かった、そう思ってしまう。
心が温かくなり、思わず視界が滲みそうになる。
そんな僕を子供達がまたまた心配そうな顔をして、じっと見つめるから、僕は慌てて、でも心から微笑んで「ありがとう、今までそんな風に言われた事があまりないから、本当に嬉しいよ」と、言う事が出来た。
子供達はもちろんだったけど、ティファさんや、何とクラウドさんまでが優しく、にっこりと微笑んでくれたので、僕は溢れそうになる涙を抑えるのに苦労した。
「でも、兄ちゃんってすごく強いんだな!だって、そっちの兄ちゃんの方が背も少し高いのに、あっという間にぶっ飛ばしたもんな〜!!」
「うん!私もびっくりしちゃった!!ティファがいつも性質の悪いお客さんにしてるくらい、あっさりとやっつけちゃうんだもん」
「あはは……。まぁ、一応これでもWROの隊員だから、一通りの訓練は積んでるんだよ」
じつは、リトもそうなんだけど……ね。
僕の言葉に、クラウドさん達は皆が揃って目を丸くした。
「WRO隊員の方なの!?」
「ええ、そうです。と、言ってもまだ新人なんですけど」
「一族は反対しなかったのか?ラナさんが『一族が大反対して、その中でもとりわけルーン家が猛反対した』と、言っていたが」
「あ〜、そうですね。一族の大部分が良い顔はしなかったですが、僕の両親と僕の兄は全く逆でした。僕がWRO隊員として世界復興の為に力になりたい…、そう話したら凄く喜んでくれて、反対する一族の者を説得してくれるなどの応援をしてくれたんです」
「へー、そうなのか?」
良いご家族だな…。
クラウドさんの最後の言葉に、僕は心から頷いた。
本当に、僕の家族は最高の家族だ、心からそう思う。
そして、隣でいまだに意識の戻らない僕の従兄弟も、従兄弟の家族も本当に素敵な人達だ。……まあ、今夜の彼の行動には賛同しかねるけど……。
それからは、初めの頃にあった気まずい雰囲気など微塵もなく、僕はクラウドさん御一家と非常に楽しい一時を過ごす光栄に与る事が出来た。
その間、リトが目を覚ます事はついになかったが……。
目を覚まさなくて良かったかな……と、思ってしまうのは致し方ない事だよね……?。
「ぜひ、またいらして下さいね」
「はい、ありがとうございます」
「兄ちゃん!今度はWROでの話を聞かせてよ!!」
「うん。何か面白い事があったら沢山お話しするよ」
「お兄ちゃん。お兄ちゃんの瞳の色で色々言う人がいたら私達に言ってきて!私達はお兄ちゃんの味方だからね!」
「ありがとう、マリンちゃん。その言葉だけで十分だよ」
「じゃあ、大変だと思うけど気をつけて帰ってくれ。本当に送らなくて大丈夫か?」
「はい。ご迷惑をおかけして本当にすみませんでした。彼には目が覚めたら重々聞かせておきますので」
「いや、別に……。」
「もう、クラウドったら。それじゃ、本当に今日は有難う。楽しかったわ」
「こちらこそ、本当に楽しかったです。では、失礼します」
僕は、『送る』と申し出て下さったクラウドさんに、丁重にお断りをすると、気を失っているリトを背負って、WRO隊員宿舎へと帰っていった。
これ以上、リトの事などでクラウドさん御一家に迷惑をかけられない。
隊員宿舎までの道のりの途中で、従兄弟は漸く意識を取り戻した。
「う〜、何だ…、どこだ、ここ」
「あ、やっと気がついた?」
「ああ?何だ、ライ(僕の事)、何でお前に背負われてるわけ?」
「説明してもいいけど、その前に下りてくれる?」
「あ〜、何か頭が痛い…。何でだ?」
「覚えてないの?」
「へ?何が?……そうそう、俺、すっごく良い夢見たんだよ!もう、これが凄い美人が登場する夢でさ!しかも社交界とかで気取ってる美人じゃなくて、こう、何て言うの?『天然素材』なんだよ!!とにかく、自然で作った『美』じゃないんだ!」
「……へぇ」
「あ、お前、疑ってるな?そうだよなぁ。お前にも見せる事が出来ればなぁ!いやー、本当に綺麗な女性だった。まさに俺の『捜し求めていた人』そのもの!だったんだよなぁ」
頭痛い…。
この次セブンスヘブンに行く時までに、彼にちゃんと説明して、ティファさんに変な気を起こさないよう(いや、もう既に手遅れかもしれないけど)、釘を刺さなくては!
でないと………。
彼が、『彼の』大剣で真っ二つにされかねない……!!
僕は目の前に大きな『宿題』を積み上げられた子供のような気分になり、ひとり深い溜め息をついた。
あとがき
はい。Ouch!2でした。
本当に、オリキャラ好きでごめんなさい。書きやすいんですよねぇ、オリキャラが(苦笑)。
時系列では『My hero 1 2』『ハプニング 1 2』『My hero 3』『Ouch! 1 2』となります。かなりの捏造設定ですので、受入れられない方もおられると思いますが、ついつい、オリキャラ登場させて、クラティをいじりたくなってしまう管理人を許してください(苦笑)。
最後まで読んで下さり、本当に有難うございました。

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