幸せのかたち 8




「あれ…?何でライ兄ちゃんが寝てるの?」
 デンゼルの寝ぼけ声でティファは目を覚ました。
 眠った時間が遅かった事もあり、子供達よりも早く起きる事が出来なかったようだ。
 既に、隣で眠っていたはずのマリンも、キョトンとした顔で眠っているプライアデスの顔を覗き込んでいる。
「おはよう、二人共」
「あ、おはようティファ」
「おはよう。なぁなぁ、ライ兄ちゃんどうしたんだ?それに、何だか酒臭いよな」
 少し顔をしかめる息子と心配そうな顔をする娘をそっと手招きし、声を落とす。
「クラウドもライ君も、昨日は少し頑張ったからね。今朝はゆっくり寝かしてあげてね?」
 聡い子供達は顔を見合わせると素直に頷いた。
 ゆるりと頬を緩めながら、隣のベッドを見る。
 金髪の青年は、まだ夢の中のようだ。
 ティファは手早く身支度を整えると、子供達を伴い朝食に向かった。



「えっと、それじゃ、昨日のガラの悪い人達はアイリお姉ちゃんの昔の知り合いの人なの?」
「それも、姉ちゃんの家族みたいな人?」
 ティファから大雑把な説明を聞いた二人は、代わる代わる今聞いた事の説明を反復した。
 その声に、信じられないという響きが含まれている事に、イヤでも気付かざるを得ない。
「うん、そうみたい」
 バターロールをちぎりながらティファは苦笑した。
 子供達の顔がこれでもかというほど、嫌そうに歪んでいる。
「え〜、あんな人達が姉ちゃんの家族だって、なんかイヤだな〜」
「私も〜」
 滅多に人の悪口を言わない子供達がここまで毛嫌いするのに、少々可笑しくなる。
 確かに、昨夜の彼らの態度は受け付けられない面が多々あった。
 特に、プライアデスに懐いている子供達にとって、彼を敵視した若者達の態度は許しがたいものがあるだろう。
 その気持ちはティファにも良く分かった。
 ティファ自身が、クラウドから話を聞いた今でも彼らに対して友好的な感情を持てずにいるのだから…。
「それで、昼前までにシドが飛空挺で迎えに来るまでに、アイリさんのお見舞いに行こうと思うんだけど、二人共、どうする?」
「行く行く!」
「うん!絶対にまた会いたいって思ってたの!!」
 すぐに手を上げて賛成の意を表した子供達に、ティファは目を細めた。
「そう言うと思った」
「でも、ライお兄ちゃんは一緒に行かないの?それとも、ライお兄ちゃんが起きるの待つ?」
「ライ兄ちゃん、何だかまだまだ起きる感じじゃ無かったよな〜」
 クロワッサンを頬張りながらデンゼルが頬杖を着く。
 それを「こら!」と注意しながら、ティファは何と言うべきか思案した。
 子供達には、プライアデスが『金輪際、アイリに会うな』という若者達の無茶な要求を受入れた話をしていない。
 この心優しい子供達の事だ。
 そんな話を耳にした途端、憤慨して眠っているプライアデスを叩き起こし、詰め寄る姿が目に浮かぶ
 いや、むしろ昨日の若者達の居場所を探し出して直談判に乗り出そうとするだろう。
 それほどまでに、この自慢の子供達は、情に厚く、そして少々無鉄砲になる時がある。
「ライ君は疲れてるから、私達だけで行きましょう。あ、その前に二人共、友達にお土産買うなら買っておいてね?」
「あ、すっかり忘れてた」
「ん〜、誰に何買うか考えてなかった〜」
 さり気なく子供達の意識をそらす事に成功したティファは、微笑みながらも頭の中は別の事で一杯だった。


 アイリを見舞った際、昨夜の若者達とバッタリ鉢合わせたりしないか……という不安で…。


 クラウドとプライアデスを部屋に残したまま、三人は朝食を終え、一度部屋に戻った。
 二人共、朝食前と全く同じ状態で眠っていた。
 あまりにも静かに眠っている為、マリンとデンゼルは「「死んでるんじゃない?」」と半ば本気で心配し、眠る二人の顔を交互に覗き込んだくらいだ。
 ティファは、ひとまず安心した子供達を促し、再びそっと部屋を出た。
 そして、三人でホテルの売店で少しのお土産を買い求めると、部屋の外に子供達を残して部屋にそれらを置き、診療所へ向かった。

 昨日に引き続き、本日のミディールも晴天に恵まれた。
 幾分か温泉の臭いになれたデンゼルが、「あ〜、そう言えば温泉に入ってないよな〜」とぼやいている。
「そう言えばそうね。折角来たんだし、アイリさんのお見舞いの後にちょっと入ってみる?」
「あ、入りたい、入りたい!!」
「うぇ!俺はいい…」
 マリンはピョンピョン跳ねながら、デンゼルは自分の失言に口を押さえながらそれぞれティファを見上げた。
 真逆の反応に、思わず吹きだしてしまう。
「あ〜、それにしてもさ。本当に良い天気だよな!」
「うん!海が綺麗だね〜!」
「あのさ、ティファ」
 踊り出しそうな足取りで振り返るデンゼルに、ティファは「ん?」と視線を移す。
「こんなに良い天気だし、アイリ姉ちゃんと一緒に少し散歩したくない?」
「え?」
「あ〜、それ賛成!!」
 戸惑うティファを余所に、マリンが顔を輝かせた。
「絶対喜んでくれるよね」
「だろう!?だってさ〜、昨日も俺達が来てから一回も海を見てないじゃん?ほら、ライ兄ちゃんが言ってたもんな。『海が好きだ』って」
「うんうん!デンゼル、良い事言うじゃない!」
「へっへ〜。そうだろう、そうだろう?」
「うん。たまにはね」
「たまには、ってどういう意味だよ〜」
「フフ〜、そのまんまだも〜ん!」
「あ〜!ひっでえ〜!ティファ〜、何とか言ってくれよ!」
 子供達のじゃれ合う姿に、ティファは戸惑う気持ちがスーッと薄れていくのを感じた。
 代わりに小さな疑問が生まれる。
「ねぇ、二人共…?」
「ん、なに?」
「???」
「どうして、そんなにアイリさんのこと、気に入ったの?」
「「ふえ?」」
 ティファの質問に、子供達はキョトンとして、顔を見合わせた。
 そして、まじまじとティファを見つめる。
「「え…、だって好きなんだもん」」
 子供達の答えに、ティファは目を瞬かせた。
「どうして?」
「え?……どうしてって……」
「アイリお姉ちゃんと一緒にいるとホッとするの。ティファはアイリお姉ちゃんの事嫌いなの?」
 困った顔をするデンゼルと、少々悲しそうな顔をするマリンに、ティファはゆっくりと首を振った。
「ううん、私もアイリさんの事は好きだよ。でも、ほら。アイリさんって、笑ったりおしゃべりしたりしないでしょう?だから、デンゼルとマリンがアイリさんの事を好きになったのはどうしてかな〜、って思ったの」
 デンゼルとマリンは、「「う〜ん」」と少し考える仕草をした。
 そして、首を捻りつつ
「何でかな〜?何となく一緒にいると、安心する……?」
「ん〜〜、時々、笑ってないんだけど、笑ってるみたいに思える時がある……のよね…」
「あ!俺、昨日そう思った!」
「でしょう?アイリお姉ちゃん、きっと笑えないけど、心の中では笑顔なんだよね!」
「うんうん!ライ兄ちゃんが来た時だって、笑ってないけど笑ってたよな!」
「うん!それに、昨日の晩御飯の時だって、私達が勧めるご飯、嬉しそうに食べてくれたもんね!」
「そうそう!あの時、本当に嬉しかったよな〜!」
「うん!またああいう風に笑って欲しいよね〜!!」
 ティファは目を見開いた。
 盛り上がる子供達に、驚きを禁じえない。
 あの無表情で、虚ろな瞳をした彼女に対し、子供達は眼で見える姿ではなく、彼女の心を感じ取っている。

 彼女の心……?

 自分の考えに、ティファは息を呑んだ。
 そう。
 彼女には心がある。
 虚ろな眼差しを彷徨わせ、無表情な顔からは人形のような印象しか抱けない。
 その為、彼女の心はライフストリームにより、ほぼ破壊されてしまったと勝手に決め付けていたのだ…無意識に。
 しかし、彼女の心は決して破壊されてはいなかった。
 ちゃんと彼女の胸の中でしっかり生きていたのだ。
 それを、純粋な子供達はごくごく自然に感じ取り、だからこそ彼女に惹かれたのだ。

 ティファは、目の前の子供達に心から誇らしく思うと同時に、どうしようもない程愛しさが込上げてきた。
 本当に、我が家の息子と娘は世界で一番素晴らしい!

「私も二人に賛成!」
 ティファ満面の笑顔を見せると、
「アイリさんの所まで競争!!」
と、駆け出した。
「あ!!」
「ずるいぞ、ティファ!!」
 楽しそうに笑顔で走ってくる子供達を振り返りながら、ティファは思った。


 この子供達が未来を担う世界は、きっと素晴らしいものになる。




 診療所に着いた三人は、息を切らせながらも満面の笑顔だった。
 適度に運動した事もあり、気分は爽快だ。
「「おはようございま〜す」」
 診療所のドアを軽くノックする。
 ほどなくして、看護師が驚いた顔をドアから覗かせた。
「あら!昨日の…」
「おはようございます。朝からすみません」
 軽く頭を下げ、アイリのお見舞いに来た事を話すと、看護師はたちまち笑顔を見せた。
「まぁ!アイリのお見舞いに?どうぞ入って!」
「「「お邪魔しま〜す!」」」
 ぞろぞろと看護師の後に続く。
 医師も既に白衣を来て診療中だったが、三人の声を聞きつけて診療室から顔を覗かせた。
「やぁ!おはよう、皆」
「「「おはようございます!」」」
「アイリなら丁度朝食を食べ終わったところだよ。皆が来て、アイリも喜ぶだろう」
 ニコニコと笑顔で三人を見る医師は、何より自分が一番嬉しそうだった。
 その笑顔に三人は会釈をすると、アイリの部屋へやって来た。
「おはよう、アイリお姉ちゃん!」
「おはよう、アイリ姉ちゃん!」
 ベッドを起こし、横になったまま座った状態でぼんやりと窓の外を眺めていたアイリは、見舞いに来た三人の方へほんの少し顔を向けた。
 昨日と変わらず虚ろな眼差しを彷徨わせ、視線が定まらない彼女に、子供達は全く臆する事無く駆け寄った。
「アイリ姉ちゃん、昨日は楽しかったな!」
「昨日のご飯、美味しかった?」
 何も語らない彼女の表情は、相変わらず無表情だった。
 瞳も何も映していないかのように、霞がかっている。
 それでも、彼女の心を感じる事が出来る子供達には、それらは何の障害にもならないようだ。
 ひっきりなしに代わる代わる彼女に声をかける。
「なぁなぁ、今日はいい天気だしさ!ちょっと散歩に行かないか?」
「海見るのが好きなんでしょう?一緒に海辺までお散歩しない?」
 そう話しかける子供達を、ティファは黙って見つめていた。
 彼女が何かしらの反応を返すかもしれない…。
 ほんの少しの期待を込めて彼女を見つめるが、やはりアイリは何の仕草もしなかった。
 首を捻る事も、虚ろな眼差しを子供達に向けることも…。
 アイリの心が死んでいない…、そう思い直したティファだったが、あまりにも変化のない彼女を見ていると、その考えが萎んでいくのを感じてしまう。
 しかし、子供達は違うようだ。
 アイリが僅かにその手を動かした事に、パッと顔を輝かせた。
「行きたい?」
「一緒に散歩しようよ!」
 それぞれがアイリの繊手を取り、そっと握る。
 すると…。
「ティファ!アイリ姉ちゃんが散歩に行きたいって!」
「お医者様に散歩行って良いか聞いてきても良い?」
 実に嬉しそうな声を上げたではないか。
 ティファは目を見開き、子供達を見つめた。
「アイリさん、お散歩行きたいって…?」
 彼女の心の動きを感じられず、戸惑うティファに子供達が無邪気に頷いた。
「うん!」
「だって、アイリ姉ちゃん、ギュって俺達の手を握ってくれたもん」
 子供達の答えに、ハッとした。
 そうだ。
 アイリは顔の表情を変える事は出来ないが、手を動かすことなら出来る。
 昨夜も、食事をする際にはスプーンを握り、口に運ぶ事なら出来ていたではないか。
 子供達は誰に教えてもらうでもなく、彼女とのコミュニケーションの方法を自然に習得したのだ。
 その事実に舌を巻く。
 そして、改めてアイリを見つめ、そっと彼女の手を取った。
「私達と一緒に散歩に行きますか?」
 虚ろな眼差しは相変わらず霞がかって、視線が定まらない。
 しかし…。
 ティファの手を、アイリは確かに握り返した。

 胸が熱くなる。
 涙が込上げてくる。
 視界が滲みそうになるのを飛び切りの笑顔でごまかすと、
「じゃ、早速お医者様にお話してきますか!!」
と、元気良く声をあげ、嬉しそうな顔をする子供達に見送られて部屋を出た。


「え、散歩に!?」
「アイリがそう言ったんですか!?」
 医師と看護師はギョッとしてティファを見つめた。
「いえ。話してくれたのではなく、手を握り返してくれたんです」
 ざっとその時の事を説明すると、医師と看護師は驚愕から歓喜へと表情を変えた。
「ああ、なんてことかしら!」
「そうか…。今までそんな事に気付きもしなかっただなんて…。我々は本当に愚鈍だったな…」
「いえ、私も子供達に教えてもらわなかったら、絶対に気付かなかったと思います」
 うっすらと涙を浮かべる看護師は、さっそくアイリの外出の用意をする為に、嬉しそうに診療室を出て行った。
 その後姿と、医師とティファを、診療中のおばあさんが代わる代わる見つめて首を傾げる。
「あ、すみません。お仕事中に失礼しました」
「いやいや、本当に嬉しい話を有難う!」
 おばあさんに会釈をしつつ、診療室を後にしたティファに、キョトンとしながらも会釈し返すおばあさんの姿が、ドアが閉まる寸前に見えた。


 アイリの部屋に戻ると、嬉々としてアイリにワンピースを着せている看護師と、手伝うマリン、そして背を向けて着替えが終わるのをソワソワしつつ待っているデンゼルがいた。
 アイリの着せられているワンピースは、昨日の物とは違い、襟元と袖口に上品にレースのあしらわれた淡いピンクで、スカート部分にはプリーツが入っており、スカートの裾には少し山形にカットが施されていた。
 風に煽られるとフワフワと軽くそよぐそのワンピースは、見るからに高級な物だった。
「わ〜!かっわいい!!」
 マリンが歓声を上げる。
「わ〜!本当だ!!どっかのお姫様みたいだ!!」
 振り返ったデンゼルも、同じく感嘆の声を漏らす。
「この服、どうしたの?」
 アイリの服にそっと触れながら、マリンがうっとりとした眼差しをする。
「この服はね。ライ君のお母様からのプレゼントなの」
「「「え!?」」」
 目を丸くする三人に、看護師はくすくすと笑った。
「ライ君には内緒で、ライ君のご両親とお兄さんもよくお見舞いに来られるのよ。その時に、よくアイリにお土産を持ってこられるの」
「へぇ〜!」
「ふ〜ん、そうなんだ〜!」
 子供達は関心しきりでアイリを見つめている。
「どうしてライ君には内緒で?」
 ティファの質問に、看護師は苦笑しながら口を開いた。
「本当は、アイリを自分達の手元に置きたいとお考えなの。でも、ライ君も昨日話してたでしょ?上流階級の世界では、きっとアイリは珍動物扱いになるって。ご両親とお兄さんもその事は十分分かってらっしゃるんだけど、ライ君とは一歩進んだ見方をしておられるの」
「一歩進んだ?」
「ええ。アイリが珍動物扱いになるか、それとも一人の人間を救ったが為に病に侵されてしまった薄幸の美少女になるか、それとも偉人になるか…。それはアイリを取り巻く自分達の生き方にかかってるって」
「………」
「ご両親は、このままこの診療所で過ごす事が彼女の幸せではないと思ってらっしゃるの。でも、ライ君が今のところ引き取る事に猛反対してるからね。と、言うよりも、ご両親とお兄さんがアイリに会う事自体を嫌がってるのよ」
「え!?」
「何で!?」
 マリンとデンゼルがびっくりして大きな声を上げる。
「う〜ん、何て言うのかしら。きっと怖いのね」
「「「怖い?」」」
 看護師の言葉に、三人は首を傾げた。
「ええ。彼女がこれ以上、自分のせいで傷ついたり蔑まれる事を…かな?それと、ご両親とお兄さんが、本当にアイリの事を大切に思ってるって事が、未だに信じ切れていない……、私はそう思うの」
「何で…?」
 悲しそうに訊ねるマリンに、看護師は苦笑した。
「これは、私と先生の考えなんだけど、ライ君は未だにご家族に対して一枚壁を作ってるみたいなの…薄い壁をね。だから、壁があるうちはご家族の本当の気持ちを理解することは出来ないでしょ…?」
「壁……」
「きっと、小さい頃からの彼の環境のせいね。ほら、瞳の色の事で、散々だったでしょ?アイリと出会って自分に自信を持てたんだけど、それまで家族にかけてしまった白い目を気にしてるのよ。勿論、アイリと出会った後でも、多分、今でも社交界ではライ君の瞳の色の事でご両親を白眼視する人達がいると思うの。だから、ご両親に対して負い目を感じてるんだと思うわ」
 看護師の説明と聞きながら、ティファは昨夜のクラウドの言葉を思い出した。


『ライはかなり切羽詰ってると思う』
『かなり無理をしてるって言うか…。うん、何だかギリギリまで気持ちを張り詰めてて、あとほんの少しでプッツリと切れてしまいそうな…、そんな感じがしたな……』


 そうかもしれない。
 本当なら、家族が一番心の安らぎを与えてくれる場所のはずなのに、それを薄い壁を作っている彼にとって、アイリが最後の安らぎの場所になっているのかもしれない。
 そして、その安らぎの場を守る為、彼は無意識に神経を必要以上に尖らせ、そして…。

 どうしようもない程、臆病になっている。

 紫紺の青年の抱えている闇に、ティファは胸が締め付けられるような気持ちになった。
「さぁさぁ!暗い話はこれくらいにして、お散歩、楽しんできてね!」
 看護師が暗い雰囲気を打ち払うように明るい声を出し、子供達が「「は〜い!」」と嬉しそうにアイリの手を取った。
 その時、前触れもなく部屋のドアが押し開けられた。


「「「あ!!」」」


 入ってきた面々に、ティファ達にサッと緊張が走る。

 ふてぶてしい顔をした若者達が、胡散臭そうにティファ達を見る。



 ティファの危惧していた最悪の事態に突入しつつあった。