どうかもう一度… 2




 なんでこうなるんだろう…。
 現在、僕の右隣には昼間の騒動の元凶である『元・上司』が顔や腕に包帯をグルグル巻いて座っている。
 ……あり得ないだろう、普通!!
 僕がこうしてこの店に来てるのはただの偶然なのに、その偶然が更なる災厄を呼び込んだとでも言うんだろうか!?!?

 隣に座っている元・上司は店に入った途端、視界に飛び込んできた僕の姿に目を剥いたけど、
『『『いらっしゃいませ!』』』
 と、出迎えたセブンスヘブンの住人三人の声に、デレッと表情を緩ませた。
 そして、マリンちゃんの誘導に素直に従い…。

 この結果だ。

 勿論、僕から彼に謝る事はないし、彼が俺に謝る気配もない。
 それどころか、僕達は互いに出来る限り距離を置こうとしている状態だ。
 ……動かせないスツールの上で……。
 こんなことなら、ほろ酔い気分になった時点で早々に引き上げれば良かった…。
 まさか、この人が来るなんてさぁ、予想出来ないだろう?
 ……イヤ、それにしてもさ。
『今夜』はここに来られないはずなんだよな……この人………。

 おっかしいなぁ……。
 僕の『聞き間違い』だったのかなぁ……?
 まぁ、聞き間違いだろうがそうでなかろうが、僕の隣に彼が座っていると言う事実は消えないんだよね…。

 折角心が潤ってきたのに、一気に干からびていくのを感じるよ。

 まぁ、気まずいのは僕だけじゃないんだけどね。
 元・上司はさっきから完全に俺を意識しつつ、出来るだけ接触しないようにしてるし…。
 でも、世の中って本当にダメな時はとことんダメらしい…。

「どうしたんですか、その怪我!」

 びっくりして尋ねる女店長の声に、僕はビクリとする。
 元・上司は引き攣った笑いで「…任務中にちょっと…」とか適当な事を口にしてごまかした。
 素直なティファさんは、「まぁ!本当にWROの人達って大変ね……。気をつけて下さいね…?」と、実に心配そうに元・上司に温かな言葉をかけてあげていた。
 元・上司がデレデレとみっともなく頬を緩めたのは言うまでも無い。


 ……イヤ…本当に…。
 罪作りな女性だよ……。


 その後、僕を全く無視したまま、元・上司はティファさんへのアプローチを続けていた。
 勿論、アプローチで使う手段は……。
「アイタタタタ……」
「あ、大丈夫ですか?」
「いや、結構性質の悪いモンスターが相手でさ。俺でなかったらヤバかったよ」
「まぁ。どこでそんなモンスターに?」
「悪いな、それは隊の機密保持に関わるから…」
「あ、そうですよね。一般の人達が警戒しないといけないことなら、とっくに私達の方にも連絡があるはずだもんね…」


 ……僕は性質の悪いモンスターっていうこと……らしい……。

 まったく、『性質が悪い』って意味分かってるんだか……。
 まぁ、僕にもかなり責任があるわけだし…。
 それに、ティファさん達に本当の事が知られるのが……怖い…。
 紫の瞳をした僕に初対面から馴染んでくれたのは、『彼女』以外だと、セブンスヘブンの人達が初めてだった…。
 結構、世の中の人達は『見た目』で相手を判断しちゃうんだよ。
 ……僕もそうだけど…。
 あ、『見た目』っていうのは『格好』とか『雰囲気』って事だから。
『格好』とか『雰囲気』は、取り繕う事が出来るだろう?
 それをあえて『警戒させる』ような物にしてるって人達は要注意人物な場合が多いんだ。
 でも、この目の色は生まれつきだからどうしようもないだろう?


『プライアデス、カラーコンタクトという選択肢もあるのよ?』


 母上の心配そうな顔がフッと浮かんだ。

 カラーコンタクトを勧められたのはWROに志願する前日だった。
 それまでは全然そんな事を一切言わなかった母が、急に言い出したからびっくりしたけど…。
 きっと、隊の中で今まで見たいな目に合わせたくない……って思ってくれたからだろう。
 隊員達は、それなりに体力や知力に自身のある人達が多い。
 そして、荒っぽい性格をした人も少なくないんだ。
 だからこそ、母上はそんな人達と共に過ごす僕を心配してくれたんだと思う。
 ま、今のところは大丈夫だけどね。
 少なくとも、目の色の事でとやかく言われたことも、みっともないイジメにあった事も無い。
 まぁ…。
 皆初めはびっくりした顔をしてたけど、意外と反応は薄かったな。
 世の中にカラーコンタクトが出回ってくれているお蔭だよ。

『え!?その目の色ってコンタクトじゃないんだ!?』

 そう言われた事なんか数知れず……だし。


 おっとっと…。
 今はそんな事どうでも良いんだった。
 問題はこの隣に座っている元・上司。
 明らかにティファさんを狙ってる。
 ティファさんは特に嫌な顔をせずに相手をしてるけど、子供達が警戒色満載の目で元・上司を睨んでる。
 ティファさんが他のお客さんの相手に行こうとする度に、
「っつ〜〜!」
 とかわざとらしく言いながら、顔を顰めてはティファさんを引きとめようとするんだ。
 ティファさんが心配そうに「大丈夫?」って声をかけている間に、機敏な動きをする子供達がそのお客さんの注文を聞きに行ってしまっている。
 きっと本当は、ティファさんに注文を取りに行かせたいだろうに、お客さんを待たせるわけには行かない…というポリシーを持ってるんだ。
 本当に頭の下がる思いだよ、この店の『看板息子』と『看板娘』は!!

 あ〜、それにしても……さ。
 僕は本当に一人でゆっくりしたかったんだ。
 静か〜に、安らか〜な一時を過ごしたかったんだ。
 それなのに……それなのに……。

 なんだってこんなに不愉快な思いを味わわなくっちゃいけないんだ?
 昼間の事は我を忘れた僕も悪かったけど…。
 でも、やっぱりアイリと父上を馬鹿にされた事は今でも許せない。
 こんなに不愉快な思いをしながら酒を飲んでも意味は無い。
 この元・上司が店に来た時点で帰ったら良かったんだ。
 でもさぁ…。
 何となく帰れなくて…。
 いや、その……。
 …………。
 ……………ああ、もう!!
 そうだよ。
 この元・上司が僕をダシにティファさんに言い寄ったり、子供達にある事ないこと吹き込まれるのが怖かったんだよ!!
 ………はぁ……情けない……。


「ライ君、大丈夫?」
「はぁ……って…え!?!?」

 溜め息を吐きながらボーっとしてたら、いつの間にかティファさんが僕の顔をジッと覗き込んでいた。
 至近距離で見つめてくる彼女に、鼓動が一気に加速する。


 いや……本当にやめて下さい…。
 心臓がもちませんから……。


「だ、大丈夫ですよ…」
「そう?でも……」

 もう、すっごく心配そうな顔をしてジッと見つめてくれる彼女に、身体中から汗が噴出す。

 いやもう…。
 改めて肌理の細やかな肌に…。
 煌く瞳に…。
 スッと通った鼻筋に…。
 薄くルージュを塗った唇に…。

 平常心を保て!!なんて命令されたって絶対に無理だ!!
 不可能だ!!!

 本当に勘弁して下さい。
 僕はクラウドさんを敵に回したくありません。
 それに、子供達に嫌われるのも絶対嫌です!!
 ですから…。
 お願いですから…。


 その魅惑的な顔をこれ以上近づけないで下さい!!!!


「ティファちゃ〜ん!お勘定よろしくね〜!」

 僕の心の叫びを聞いてくれたかのようなタイミングで、常連客の一人がティファさんを指名してくれた。
 子供達はそれぞれ他のお客さん達についている。


 ― …ありがとう!!
 アナタのお蔭で助かりましたよ!!
 このお礼はいつか必ず!!! ―


 僕が心の中で感涙に咽んでいると、隣に座っていた元・上司がボソリと呟いた。

「なんでお前…ここにいるんだよ…」
「……………」
「それに、ティファちゃんとも親しいみたいだし…」
「……………」
「お前さえいなけりゃ、俺がこんな目に合う事なんか無かったのによ…!」
「……………」
「くそっ!てめぇみたいなボンボンは、親の脛でもかじって大人しく財界で過ごしてろってんだ!一般世界にしゃしゃり出てくるんじゃねぇよ!」
「……………」

 低い声で悪態ついてくる元・上司の戯言など、無視だ。
 下手に返答したりするとろくな事にならないんだから。
 でも、そんな僕の態度が気に入らないらしくて、元・上司はとうとう毒々しい眼差しを俺に向けてきた。
 来店してから初めて僕を見た瞬間だった。


「てめぇ……ちょっと昇進したからっていい気になってんじゃねぇぞ!!」


 シーン……。


 店内の喧騒がウソのように静まり返る。
 元・上司は肩で息をしながら立ち上がったけど、僕と自分に店内の客達が注目してる事にすぐ気付き、真っ赤になってスツールにドッカと座りなおした。
 だからと言って、店内の雰囲気がそれまでどおりの活気を取り戻すはずも無い。

 僕は、突き刺さる好奇の視線に曝される羽目になり、心底この元・上司が憎くなった。


 ― なんでこんな目に合わなくちゃならないんだ…!? ―


 アルコールのせいかもしれない。
 これまでの鬱憤が積もり積もったせいかもしれない。
 はたまた、十年もアイリを苦しめてしまった自分への不甲斐なさ故の怒りかもしれない…。

 僕は…。
 堪らなくなった。


「アンタに俺の何が分かる!?」


 元・上司を怒鳴りつけながら、勢い良く立ち上がる。
 店内がピンと緊張で張り詰めたのが分かった。
 それでも、一度口にした言葉をきっかけに、僕の中に堪っていたどす黒い感情を噴出させる事を止められなかった…。
 歯止めが効かなくなった僕の感情は、怒涛の様に口を割って吐き出された。


「アンタに何が分かる!?」
「彼女に何も出来ない自分がどれだけ情けなくて苦しいか!?」
「それなのに、彼女から離れられないみっともない自分に、どれだけ惨めな思いをしているか…!!」
「たった一つの夢ですら叶えられない僕の気持ちが、アンタに分かるか!?!?」


 静まり返った店内を、更なる静寂の海に叩き落してしまった事に気づいたのは、それから少ししてから…。
『彼』が帰って来てから…だった…。


「なんだ……?何かあったのか……?」
「「「クラウド!!」」」

 助けを求めるように声を揃えたティファさん達、それに、常連客の人達の安堵の表情に…クラウドさんは入り口で固まった。

 子供達は、そんなクラウドさんに駆け寄ると、勢い良く抱きついた。
 そして、戸惑うクラウドさんの首にしっかりと小さな腕を回してしがみ付いた。
 そんな子供達の怯えた姿に…。
 クラウドさんに……『お父さん』に縋りつく子供達の姿に…。
 僕はもう…。
 情けなさを通り越してひたすら後悔の念に囚われた。


 あんなに元気で明るい子供達を怯えさせたのは他ならぬ僕…だから…。


 あ〜あ、本当に今日は散々な一日だな。
 あっという間に大切なものを一度に無くしてしまった…。

 WROでのアイリの環境。多分、この元・上司が言う通り、あり得ない妄想が彼女を取り巻いているんだろう…。
 彼女には最高に良い環境で養生して欲しいのに、僕のせいで好奇の視線に曝されてるんだから…。
 そして、僕の隊の中での立場。
 これでも『准尉』と呼ばれる地位についてしまったんだから、それなりに責任が伴う。
 だのに、その地位に着いて早々、こんな失態を犯してしまった。
 極めつけはここ。
 セブンスヘブンに住むクラウドさん達との関係。
 きっと、こんな僕と関わる事をクラウドさん達は好まないだろう…。

 まったく…。
 なにしてるんだろうな……僕は……。


 クラウドさんがいつもより硬い表情で近付いてくる。
 当然だよな。
 営業妨害も甚だしいわけだし、それに隊の中で不祥事を起こしたんだ。
 そんな人間は、一時たりとも店にいて欲しくないだろう。

 せめて、クラウドさんに叩き出される前に……。


「ティファさん…お勘定をお願いします」

 固まっているティファさんに声をかけると、元・上司が凍りついた表情から一変、実に嬉しそうな顔になった。
 彼のその変化に腹が立たないわけはないけど、それでも僕はそれに気付かない振りをすることにした。
 気付いたからと言って、彼に対してもう言う言葉が見つからない…。
 それに、今はなによりも優先させなくちゃならない事がある。
 それは勿論…。
 すぐにこの場から消える事。


「なに言ってるんだ。そんなに慌てて帰る事ないだろう?久しぶりに会ったのに、つれない奴だな」
「…え……?」


 溜め息を吐きながら声をかけてきたクラウドさんに、耳を疑う。
 だってさ…。
 こんなにも迷惑かけたのに……。
 それなのに……なんでそんなに優しい顔をしてくれるんだ……?


 クラウドさんは子供達をそっと床に下ろしながら、苦笑した。
「お前は相変わらず一人で抱え込んでるんだな。たまには、周りに頼ったらどうだ?」
 そう言って、僕の髪をグシャグシャと撫でてきた。
 その仕草があまりにも自然過ぎて…。
 びっくりしながらもそれを受入れる僕に、元・上司が顔を引き攣らせた。
 そして、いささか慌てて声をかける。
「ク、クラウドさん…。お久し」「アンタ、誰?」


 ……うわぁ……。
 これが『絶対零度の視線』てやつかなぁ…?
 僕、こんな目で睨まれたら、二度と立ち直れないよ…。
 イヤ……本当にすっごく………怖いですから!!!!


 傍で見てるだけでこんなに怖いんだから、睨まれている元・上司が震え上がらないはずが無い。
 そりゃもう…、気の毒なほど真っ青になってる。
 他のお客さん達も顔色を失って、この場の行く末を黙って見守っている。

 というわけで、誰も元・上司を助けに入る……なんて命知らずな事はしなかった。

「あ、いや……久しぶりですから…忘れておられても仕方ない」「俺はアンタみたいな知り合いはいないし、アンタが誰なのかも興味ないね」

 実に気持ち良いくらいスッパリと言い切ったクラウドさんに、元・上司がこれ以上無いくらい顔を引き攣らせる。
 ……嫌いな人間だけど……ちょっと……気の毒になってきた……かな……。

「だが…」
 クラウドさんはここで言葉を切って更に元・上司を睨みつけた。

 ……僕ならショック死しかねない『極寒オーラ』を突き刺す視線に、元・上司が土気色になる。

「俺の家族や友人を馬鹿にしたり、害を与えようとする人間にはそれなりの応対をさせてもらう事にしてる。アンタにもそれが必要だって事だが……?」
 子供達へチラリと視線を流したクラウドさんに、二人がクラウドさんに抱っこされている間に事情を素早く説明していた事を知った。

 …………いやもう……本当にお見事……。

 子供達の手際の良さに舌を内心で巻いている間に、目の前では緊迫した光景が繰り広げられていた。
 冷たい視線を突き刺しながら睨みつけるクラウドさんに、元・上司はすっかり気圧されている。
 その上、ジリッ……とクラウドさんに近付かれた元・上司は「ヒッ!!」と小さく悲鳴を上げ、そのまま白目を剥いて失神してしまった。


 ……いや……ちょっと……?
 お願いですからこんな所で失神しないでくれませんか…!?
 一体、誰がアナタをここから運び出すんです!?!?


「…ったく……」
 失神した元・上司に、クラウドさんは舌打ちをしながら呆れたような顔で見下ろした。
 他のお客さん達は、その一部始終を食い入るように見ていたけど…。

「そりゃ…旦那にあそこまで脅されたら失神くらいするっつうの」

 一人のお客さんのおどけた台詞に、ドッと笑い声が起こった。


 ……いや、あの……皆さん……?
 何でそんなに余裕なんですか!?
 そこのアナタ!クラウドさんに突っ込みを入れた勇気あるアナタ!!
 なに楽しそうに笑ってるんですか!?!?


 なぁんて焦る僕を尻目に、
「……そうか…?」
「旦那〜、無自覚かよ〜〜!!」
「まったく…これだから旦那は怖いんだよなぁ〜!」
「「「そうそう!」」」
 実に不本意そうに眉を顰めるクラウドさんと、常連さん達が楽しそうに笑い声を上げていた。
 そして…。

「兄ちゃんも色々大変だなぁ」
「え……?」
「さっきからこのおっさん(元・上司の事らしい)に、嫌味言われてただろ?」
 クラウドさんに突っ込みを入れた中年の男性が突然僕に話しかけてきた。
 どうやら元・上司が嫌味を言い出したところからバッチリ見ていたらしい…。

「こんなおっさんに馬鹿にされたら、そりゃ、人の良い兄ちゃんも腹が立つわな〜!」
「そうそう!俺達、いつかこのオヤジ(元・上司の事…らしい)をギャフンと言わせたいって話しをしてたんだよ」
「こいつ、いっつも『俺様はWROの隊員だ〜!』って鼻にかけてたからなぁ」
「それがムカつくのなんのって…!!」
「そうそう!ったく…WRO隊員のどこがそんなにエライんだっつうの!!」


 ……はい、本当に申し訳ありません。
 こんな男が隊員で……僕もとっても不本意です……。


「ダメだよ!ライお兄ちゃんもWROの隊員さんだし、他の隊員さんも良い人ばっかりなんだから!」
 いつの間にか僕の傍にちょこんとやって来ていたマリンちゃんが、腰に手を当てて口を尖らせた。
「そうそう!ライ兄ちゃんはすっげぇ金持ちなのに、WROに入って一人で頑張ってるとってもエライ兄ちゃんなんだ!それに、腕っ節も良いしさ〜!このおっさん(元・上司の事…らしい…。まだ若いのに…)だけが『特別』変なんだよ、きっと!」
 デンゼル君がキッパリとそう言って、僕の腕に急にぶら下がってきた。


 おっと!
 危ないじゃないか…。
 そんな事急にされたら怪我させちゃうよ!


 崩れそうになる体勢を慌てて直し、反動でデンゼル君を腕にぶら下げたままグイッと持ち上げる。
「「「「おぉ…!!!!」」」」
「な?凄いだろ??」
 何故か目を丸くして拍手をしてくれるお客さん達に、デンゼル君が嬉しそうに笑った。
 そんな僕達を見て、
「あ〜!!ずるい!!私も、私も〜!!」
 なんとマリンちゃんまでがぶら下がってきた。


 こ、こらこらこら!
 危ないから!!
 怪我させちゃったりしたら、もう本当にクラウドさん達に会わせる顔ないから!!


 ギョッとしながらも、マリンちゃんをぶら下げたまま腕を持ち上げる。
 …いや、そうしないとバランス崩れちゃうんだよ…。
 マリンちゃんは女の子なだけあって、かなり軽かった…。


「「「「おおお!!!!」」」」
 またもや上がる歓声に、僕はどうして良いのか分からなくて、クラウドさんとティファさんを見た。

 ……二人共、とても優しい目で見つめてくれていて…。
 本当にホッとした…。

「よっし、兄ちゃん!俺達のおごりだ!!じゃんじゃん飲んで食ってくれ!!」
「「「ティファちゃ〜ん!メニューよろしく〜〜!!!」」」

 こうして陽気な常連客の皆との宴会が始まった。