「おい、リーブ!どうなってやがる!ヴィンセントやバレットから何か連絡はないのか!?」

 3階に到着し、隊員たちと合流したシドは、襟元につけたマイクへ向かって怒鳴りつけた。
 各隊の班長が階段入り口に向けて投げつけた爆弾の爆音がその怒鳴り声を半分ほどかき消してしまう。
 しかし、当然ながらシドのすぐ傍にいた隊員たちには筒抜けになった怒りは、隊員たちの意識を根こそぎに近い形で引き付けた。
 誰一人、肩で息をしながら自分たちの最高司令官を怒鳴りつけている英雄を非難めいた目で見ていなかった。
 誰も彼もがリーブの返答を待っていた。
 今回の任務を命じられた時点で全員が覚悟を決めている。
 しかし、まさかこんな常識はずれのバケモノの巣窟だとは夢にも思わなかった。
 先行部隊として既にこの要塞に潜入しているはずの隊員から事前の報告をリーブは受けているはずだ。
 それなのに、このような情報はなかった。
 それに未だに先行部隊と合流が出来ていない。
 いくら、敵に見つからないように潜入しているからとは言え、定時・随時の連絡は必須だ。
 その連絡が滞り気味になっているというのが非常事態ではないか。
 非常事態なら非常事態らしく、最高司令官であるリーブには相応しい命令を下してもらわなくては全員ここで犬死だ。

 だから誰も彼もがリーブの答えを、判断を、次の明確な指示を待っていた。
 だから…。


「……『ない』…って、お前、そんだけかよ!」


 シドの怒鳴り声にその場の全員が驚愕した。






暁光 4







「ここか?」
「うん、そう!」

 背負ったC−6に言われて足を運び、辿り着いたクラウドは軽く息を呑み、周りを見渡した。
 低い天井は恐らく2メートルと少しだけ。
 バレットなら頭のてっぺんをこすり付けてしまうだろう高さしかない。
 低い天井から直接傘無し電球がぶら下がり、薄暗くフロアーを照らしている。
 いっぺんに『監獄』らしい雰囲気が漂うようになった。

 コツコツと、廊下をクラウドの足音が響く。
 人の気配は感じるが、地下1階に足を踏み入れてそんなに経っていない。
 警戒されていたとしてもそれは普通の反応だろう。

 とその時。

「C−6!」

 壁沿いにあった小さなドアから小さな人影が飛び出した。
 クラウドは目を見張った。
 飛び出したのは、まだ幼い少年だったのだ。
 それだけではなく。

「双子…?」

 驚きに目を見張ったクラウドを尻目に、背負っていた少女は嬉しそうな声を上げた。

「C−1!」

 びっくりして固まるクラウドの背からピョン!と飛び降りると、片足を引きずるようにして少年へ駆け寄る。
 少年もニコニコしながら少女へ駆け寄ると、ギュッと抱きしめた。

「あぁもう、本当にビックリしたよ。大丈夫だった?」
「うん!連れて来てもらっちゃった」

 仲睦まじく抱きあう双子。
 ここが監獄だと忘れてしまうほど心温まる光景。
 しかしクラウドは背筋がぞわぞわするのを抑えられなかった。
 何故なら、抱き合う双子の後ろでまたもやドアが開き、全く同じ顔、同じ年齢、同じ背丈の少年、少女が次々飛び出してきたからだ。
 あっという間にC−6は合計11人の兄弟に囲まれた。
 皆、笑顔で少女の無事の帰宅を喜んでいる。
 しかし、ここまでそっくり同じ顔、同じ背丈の少年少女ばかりになると、気味が悪い。
 双子ではなく……12つ子…ということだろうか…。
 いやしかし、それではどうやって母親はこの子達を産んだというのだろう?

 そこまで考えてクラウドはようやく分かった。
 この子達も実験の被害者に過ぎないのだと。
 普通の人間が12つ子も産めるわけが無い。
 想像でしかないが、試験管ベビーというやつかもしれないな…と、思いながら、しかしそれにしてもこの子達を『作り出した』神羅の狂人たちの意図が分からない…。

「クラウドさん、ありがとうございました」

 ひとしきり兄弟たちと喜びを分かち合った後、C−6がペコリと頭を下げた。
 それに倣うようにして兄弟たちも一斉にクラウドへ向き直り、勢い良く頭を下げる。
 クラウドを振り向いた時の仕草、頭を下げた角度、『ありがとう』と言った言葉、全部が全く同じだった。
 気おされるように「いや…」とだけ口にしたクラウドに、C−6が無邪気に兄弟へ声をかけた。

「私を連れてきてくれた御礼をしたいの」
「あ、そうだね」「いいね、何がいい?」「やっぱりご馳走かな?」「いいねいいね、何にする?」「ん〜、新鮮なお肉とお野菜をお腹いっぱい味わってもらったらどうかな?」「それいいね」「丁度、2階の家畜小屋に新鮮なお肉が入ったよね」「あ、ダメダメ、逃げちゃったから」「そうなの?」「じゃあお野菜にする?」「そうだね、いいタイミングで丁度、新鮮なお野菜が入ったところだし」「そうなの?それは嬉しいね」「久しぶりだよね」「料理は何にする?」「カレーとかどうかな?」「美味しいよね、カレー」「でも、この人、カレー好きかな?」

「ねぇ、カレー好き?」

 C−6の兄弟は彼女と声まで同じだということにクラウドは固まっていた。
 12人が一斉にしゃべりだしたというのにたった1人が矢継ぎ早に独り言を言っているようにしか聞こえない。
 完全に気を飲まれて呆然としていたクラウドに、C−6が無邪気に尋ねる。
 反射的にクラウドは頷いた。
 C−6とその兄弟が嬉しそうに笑う。

「じゃあ決まりだね」「今度こそ逃げられないようにしないとね」「うん、今度はちゃんと見張れるように『ケル』にお願いするよ」「あ〜、『オル』はダメだったもんね」「うん、ほとんどの『オル』がダメになっちゃったもん」「困ったよね。中々良い子達だったのに」「でも、すぐに『オル』は産まれるから大丈夫だよ」「うん、そうだね」「それよりも、早く3階の野菜畑に『ケル』を行かせないと」「あ、もう大丈夫。ちゃんとしてるから」「流石C−1だね」

「じゃあ、こっちにどうぞ」

 C−6が兄弟に両脇を支えてもらいながら促した。
 他の兄弟たちが一斉にクラウドへ背を向ける。
 その動きはまるで機械のように少しのズレも無くぴったり一緒だった。
 クラウドの背筋に悪寒が走り抜ける。
 それを押し殺しながらクラウドは、
「いや…ありがたいんだが」
 断りを口にしようとした。

 途端。

「え、だめなの?」

 全員が一斉にグリンッ!と振り向いた。
 たった今、C−6を迎え入れた時に見せた温かい瞳とは全く異なる無機質な瞳。
 C−6も同様だ。
 満面の笑みをたった今まで見せていたとは信じられないくらいの無表情。
 まるで能面…マネキンだ。
 突如訪れた変化。
 それは、クラウドを戦慄させた。

「……用事があるんだ」
「え〜?どんな用事?」

 内心の動揺を押さえ込み、冷静に答えたクラウドにC−6が、声だけは無邪気に問う。
 しかし、その表情は完璧なマネキンだ。
 周りの兄弟たちは、全くピクリとも動かずにクラウドを凝視している。
 死んだ魚のようなガラス玉の目を向け、クラウドが次に何を言うのか待っている。

「…大人の用事だから」
「そうなの〜?」

 不服そうな声音はまさに小さい子供のもの。
 しかし、表情はどこまでも無機質だった。
 どこまでもアンバランスなC−6に、生きているとは思えない兄弟たちが直立不動でクラウドを凝視し続ける。
 クラウドの心臓が不規則にバクバクと脈打ち始めた。

「でも、お腹空いてるでしょう?」

 無機質な顔で無邪気な言葉が続く。
 クラウドはゆっくり首を横に振った。

「いや、悪いけど」

 そして話は終わり、と言外に匂わせて背を向けかけたクラウドにC−6が言った。

「でも、私は空いてるの」

 思わずC−6へ視線を戻す。
 いったい、なにが『でも』なのか…と、C−6をまじまじ見たが、彼女はやはり無機質な顔で無機質な兄弟たちに囲まれていた。

 それまで黙ってた兄弟たちが唐突に口を開く。

「ねぇ、お兄さん。C−6がこう言ってるんだから一緒にご飯食べていってよ」「そうだよ。僕たちがそう言ってるんだから」「そうよ、私たちがそう言ってるんだから」「お兄さんもお腹、空いてるでしょ?」「空いてないなんてウソでしょ?」「どうしてウソつくの?」「僕たちと一緒に食べたくないの?」「C−6と一緒に食べたくないの?」「カレーが嫌いなの?」「でも、カレー好きって言ったよね?」「なら、ウソついたの?」「どうしてウソをつくの?」「ねぇ、どうして?」「どうして?」「どうして?」「どうして?」「どうして?」「どうして?」

 早口で話している…というよりも、まるで壊れた機械のように兄弟たちが言葉をつむぐ。
 気が狂いそうな淡々とした口調の奔流。

 急にクラウドはこの目の前の子供たちが恐ろしくなった。
 言い知れない恐怖を肌で感じ、じわりじわり、とイヤな汗が滲み、背筋や額、こめかみを伝う。
 まるで単身、ホラー映画に放り込まれたような感覚だ。
 目の前の無害にしか見えない子供たちが、実はそうではなく得体の知れないバケモノの可能性が出てきた。
 いや、可能性ではなくそれは厳然たる事実なのではないか?
 いやいやそうではなく、この奇異な状況に精神がおかしくなってしまって、だから『無害』な子供たちを『有害』だと思ってしまっているだけなのでは?
 いやだがしかし…。

 冷静に判断し、間違えないように…と平常心を保とうと努力したが、突如、自分の中の『違和感』がカチリ、と音を立てて消えたのを感じた。

 そう…。
 ここは監獄島。
 神羅が人体実験をするため、世間的には死んでいる人間を集めて作った暗黒の小さい王国。
 ここでは、自分たちの常識は一切通じない。
 だから…。
 この島におよそ似合わないと思っていた『子供』の存在は、決してそんなことは無く、むしろ『ここにだからこそ相応しい世界の異質な存在』としてここにいる。
 そう認めた瞬間、クラウドの中で急激に靄(もや)が晴れた。


「2階には何があるんだ?」
「2階?家畜小屋があるよ」
「そう言えば、1階には何も無かったな…」
「うん、なんか1階は出入り口としてそのうち使うかもしれないから何も作らないようにしようね、って皆で決めたんだ〜」
「そうか」

「それにしても、本当に慎重なんだね。危ないことなんか何も無いのに」


 あぁ…分かった。
 先ほど、C−6との会話の中で引っかかるものを感じたが、それが何なのか、どうして引っかかったのか分かってしまった。
 分かってしまったら、もうこの子たちを放って置いておくことは出来ない。
 クラウドは腰の剣帯に手を伸ばしたいのを必死に堪えた。


「いや…じゃあ折角だからご馳走になろうか」

 変に上ずったり震えたりしていなかっただろうか?と、クラウドは不安になりながら子供たちの反応を見守った。
 C−6を出迎えた時に見せた『子供らしい表情』から一変し、無機質なモノとして目の前にいた子供たちが全く同じようにその表情を急変させた。
 パッと顔を輝かせる。

 クラウドは全身の力が抜けそうなほどホッとしたが、なんとか平静を装うことに成功した。
 つくづく、無愛想な性分で良かった…と思う。

「じゃあ、こっちこっち!」
「え…?」

 C−6の兄弟が一斉にクラウドへ群がった。
 思わず後ずさりそうになるが、わずかに顔を引き攣らせただけでやり過ごしたクラウドの両手、両腕を掴み、子供たちがニッコリと見上げてきた。
 どれもこれも……同じ顔、同じ声、同じ仕草…。

 掴まれた手や腕を振り払いたい衝動に駆られ、それを押さえ込みながらクラウドは大人しく従うことに徹した。

「良かったね」「うん、良かった」「あのお兄ちゃんたちみたいなことになったらやっぱり残念だったもんね」「そうだよね」「あのお兄ちゃんたち、どうなったかな?」「きっと、どっかで寝てるよね」「うん、寝てるよね」「どうしようか」「このお兄ちゃんと一緒にご飯食べ終わったら見に行ってみる?」「そうだね」「うん、それが良いね」「きっと、もう大丈夫だよね」「うん、大丈夫だよ」「使えなくなったら勿体無いもん、早い方が良いよね」「うん、早い方が良いよ」「でも、まずはこの兄いちゃんとのご飯だよね」「うん!そうだよね」

 クラウドをグイグイ引っ張りながら子供たちは自分たちにしか分からないことを矢継ぎ早に話している。
 楽しそうにクスクス笑いを合間に漏らし、チラチラクラウドを見上げる。
 クラウドが話に加わることを期待しているようでもあり、ちゃんと『理解出来ていない』かを確認しているようでもある。

 下手なことは口に出来ない上、元々口が重い性分だ。
 だが、それよりもなによりも、そんな己の性分以上の理由でクラウドは口を開くことが出来なかった。

『お兄ちゃんたち』とはいったい、誰のことだ。

 内心の動揺を押し隠すように、クラウドはむっつりと押し黙ったまま子供たちに連れられて地下1階をひたすら進んだ。
 神経を最大限にまで張り巡らせる。
 少しの気配も逃すことは出来ない。
 子供たちの一挙手一投足にまで気を抜けない。
 この子達を駒のように使う『モノ』がどこかで見ているに違いないのだ。
 自分が少しでもおかしな行動を取れば、即、何らかの攻撃を仕掛けてくる、そうクラウドは思っていた。
 だから、気を抜けない。
 子供たちの誘いを一度は断ったくせにこうして大人しく着いていくクラウドを、敵は絶対に警戒しているはずなのだから。

 薄暗く、狭い廊下はそれだけで圧迫感がある。
 奇異な存在である子供たちに囲まれて進んでいると、不気味さは募るばかりだ。
 壁にはところどころ、赤いランプが直接はめ込まれていた。
 まるで赤い目のように見えて仕方ない。

「あのランプはなんだ?」

 半分駆け足状態ではしゃぐ子供たちに連れられているのでクラウドも早足で進んでいる。
 なんとなく、ランプのしたに数字が記されていたようにも見えるのだが、小さい上に掠れたように書いているので、良く見えない。
 観察してみたいと思ったが、立ち止まれる雰囲気ではない。

 自分たちの話で盛り上がっている子供たちにダメもとで話しかけてみると、黒い瞳が一斉に集まった。
 声をかけたことを一瞬で後悔するには十分過ぎる…。

「あれは明かり」「そう、明かりなの」「天井からの明かりだけじゃ、ちょっと足りないから」「それと『目印』」「そう、『目印』なの」「私たちがまともなご飯を食べたかどうかの『目印』」「時間が経ったら消えちゃうのよね」「そう、消えちゃうの」「でも、僕たちがちゃんとまともなご飯を食べたらあの『目印』が綺麗に光るんだよね」「そう、綺麗に光るの」「今はちょっと曇ってるよね」「うん、まともなご飯を食べたのってもう随分前だもんね」「いつだっけ?」「うん、いつだっけ?」「どれくらい前か忘れちゃったね」「本当なら5日前にまともなご飯が食べれたはずなのにね」「うん、あれは残念だったね」「うん、残念だった」「でも、今日は食べられそうだよね」「うん、食べられるよ」「良かったね」「うん、良かったね」

 クラウドの問いに答えたのは最初だけ。
 あっという間にまたもや子供たちにしか分からない話になってしまう。
 黙ったまま、クラウドはそのやり取りを聞いていた。
 まともなご飯を食べたら赤いランプが本来の機能を発揮して光る…とはどういった仕組みだろう…?
 いや、それよりも子供たちが言う『まともなご飯』というのが酷く引っかかる。
 それに、5日前に本当なら食べられるはずだったのに食べられなかった…というのも。
 5日前と言えば…。

 そこまで考えてクラウドは怖気立った。
 自分の考えにゾッとする。
 まさかな…と、思う反面、監獄島(ここ)ならなんでも有りだとも思う。
 そして、その何でも有りな中に子供たちの『素顔』も含まれているのだと思うと、一瞬とは言え、脳裏を過ぎったおぞましい考えがまた、頭をもたげてくる…。

 だって、どんなに『おぞましい結果』を否定したくとも、計算したら符合してしまうのだから。
 先行部隊からの連絡が途絶え気味になっている裏づけがあるのだから。

 あぁ…。
 本当にティファを置いてきて良かった。
 女性隊員たちを除外して良かった。
 こんなこと、ティファ(大切な人)を絶対に関わらせたくない。

 天井は低いのに、廊下はやたら長かった。
 この要塞の規模を考えると、地下1階も相当な広さがあると想像は出来ていた。
 しかし、まさかここまでそっくりそのまま、1階と同じだけの広さを地下も模しているとは思わなかった。
 それに、廊下は単調に伸びているわけではなく、途中で何度か角を曲がったり壁にあるドアをくぐったり…を繰り返した。
 ドアの向こうは小部屋があったこともあれば、ドアを挟んだだけですぐに違う廊下へ出たりした。
 どんな意図で細かくドアを設置し、間仕切りをしているのかさっぱり分からない。
 侵入者の侵入を阻止する意味があったのかもしれないが、監獄に侵入者などいるのだろうか?
 いや、もしかしたらこの地下1階、もしくは更にその下のフロアーに何らかの重大な秘密を抱えていて、そこへ容易に到達出来ないように造っているのかもしれないが…果たしてどうだろう…。

 もう幾度目か、ドアをくぐって小部屋を通り抜けたクラウドは、唐突に立ち止まらされた。
 感情の起伏が全く読めない子供たちは、クラウドにとってまさに『突然』、喜色満面に顔を輝かせた。

「ここだよ」

 C−6が嬉しそうにクラウドを振り返る。
 それは、さっきからずっと潜り抜けていた小さなドアをは少し違う造りのドアだった。
 今までは、申し訳程度の造りのドアだったのだが、目の前にあるのはちゃんと木製で出来ていた。
 無機質すぎる灰色の壁には不釣合いな可愛らしいそのドアは、丁度子供が喜びそうな『メルヘンチック』な雰囲気をかもし出していた。
 今にもマリンが好きな『不思議の国のアリス』へと繋がりそうな…そんな雰囲気だ。

「さ、入って〜」
「入って入って」「さぁ、どうぞ」「きっと気に入るよ」「そうそう」「僕たちの自慢の部屋なんだ」

 C−6がドアを大きく広げ中へ促すと、同調するように兄弟たちが一斉にクラウドへ声をかけた。
 クラウドは軽く息を吸い込むと、覚悟を決めてドアをくぐった。