Mission19




 クラウドとディモン達は、暫く微動だにせず睨み合っていた。
 ビリビリとした緊張感が、室内を支配する。
 誰かが動けば一触即発。
 そんな張り詰めた空気の中、シュリだけが今では敵であるディモン達に背を向けて己の作業に没頭していた。


『全く、肝が据わっているのか俺を信用し切っているのか……掴みどころのない奴だな』


 クラウドは内心で苦笑すると、シュリを庇う体勢を崩さずに目の前に立つ面々をじっくりと見渡した。
 ディモンは怒りの為に首まで真っ赤に染まっている。
 ラミアは、そんな兄とは正反対に顔面蒼白だ。
 貧血を起こして倒れてもおかしくない顔色をしている。
 そして、こいつが一番の厄介者。
 シアスは、一体何を考えているのか分からない完璧なポーカーフェイスで、ラミアの傍に立っていた。
 その姿は、姫に忠誠を誓っている騎士の様だ。
 そして、その他大勢のボディーガード候補達。
 一人ひとりの戦闘能力ならクラウドとシュリの敵ではないが、如何せん数が多い。
 ざっと見渡しただけでも二十人は軽く越えている。

 一体どこにこれだけの人間がいたんだろう…。

 ややピントのずれた事を考えていたクラウドに、ディモンが漸く口を開いた。

「お前達……やはりリーブ・トゥエスティの差し金だったんだな…」

 怒りを滲ませたその声は、微かに震えていた。
 ディモンの怒りがどれ程のものか、それだけで窺い知る事が出来る。

「別に…俺はリーブとは無関係で、こうなったのはただの偶然だ」
「ハッ!よくもこの状況でそんな白々しい台詞を吐けたもんだ!」
 吐き捨てるように言うディモンに、クラウドは肩を竦めて見せた。

 本当の事なのだが、別に力説して信じてもらう事でもないので敢えてその話題を続けるつもりなどない。
 それに、クラウドには他に聞きたい事があった。
 青い顔をして立っているラミアに視線を移すと、彼女は気の毒になるほど体を震わせ、今にも卒倒しそうになった。
 その華奢な身体を、シアスがそっと支える。
「ラミアさん、アンタは俺にこう言ったよな。『私は、この世界を愛している。一刻でも早く、安定して、皆が平和に暮らせるようになって欲しい…そう願っている。その為に、俺の力が必要だ』って。あれはどういう意味だ?」
 小刻みに震えるラミアは、その質問にどうやら応えられるだけの余裕がないようだ。
「今更、お前達に教えられるものなど何もない!」
 横からディモンが口を挟んだが、それでもクラウドはジッとラミアを見つめていた。
 そのクラウドの視線に耐えられなくなったのか、ラミアはおどおどと視線を逸らせ、自分を支えてくれているシアスを見上げた。
 その姿は、まるで娘が父親に助けを求めているように見える。

 自分の発想にクラウドが眉を寄せた時、シュリがメインコンピューターに向き合ったまま小声でクラウドに話しかけた。
「あと少しで作業が終わる。だからそれまで何とかこの場を持ちこたえてくれないか?」
「…了解」
 小声でシュリに応えると、クラウドは再びラミアに話しかけた。
「ラミアさん。アンタ、俺に惹かれたって言ってたけど、それは一体俺の何に惹かれたんだ?」
「え……」
「俺に、誰かの面影を重ねたのか?」
「……まさか…!!」
 クラウドの言葉に、ラミアは一歩後ずさった。
 シアスもポーカーフェイスを僅かに崩し、目を細めている。
「ああ…見てきた。あの奥にあるアンタ達の大切な人達をな」
 クラウドの言葉に、ラミアはグラリと身体をふらつかせ、床にくず折れそうになるところを、シアスに抱きかかえられる。
 ディモンは言葉にならない唸り声を上げた。
「お、お前達…まさか見たのか、あの二人を!!」
「ああ、見た」

 この時、クラウドはまさか、ここまで目の前の面々がダメージを受けるとは思っていなかった。
 しかし、ラミアの婚約者とシアスの弟が安置されている部屋を覗かれた事を知られたディモン達の狼狽は凄かった。
 ディモン達を守るべく取り巻いているボディーガード候補達が困惑するほどの狼狽振りに、クラウドも面食らう。
「あ、あの部屋を開けたと言うのか!?」
 信じられない…言外にそう言うディモンの言葉に、ポーカーフェイスをかろうじて保ったままクラウドは黙って頷いた。
「そんなバカな!!」
 それを完全に真っ向から否定したのは、いつの間にか現れていたデル・ピノス。
 細く、血色の悪いその顔を奇妙に歪めながら、フラフラとクラウド達の方へゆっくり近付いてくる。
 シアスは後ろに控えていた候補達に、デルを押さえる様に目だけで指示をすると、候補達は即座に実行に移した。

 あと数歩、こちらに来てくれたら、人質として利用出来たのに…と少々残念に思うクラウドの目の前で、候補達に両脇を抱えられたデルが、醜く顔を歪めながら喚き散らした。

「この私が作り出したプログラムは完璧だ!それを破ってここまで侵入したなど、断じて認めん!!それに、あの扉にはここまで辿り着くまでに施したセキュリティーとは比べ物にならないくらいのプログラムを組み込んでいるんだ!それを…それを破っただと!?!?」
 完全に我を失っているデルに、ディモンが冷たい眼差しを向けた。
「博士……これは一体どういう事かね!?」

 ディモンの発した冷たい声音が一瞬の静寂を生み出す。

 デルは真っ青になった顔に汗を浮かべながら、視線をせわしなく彷徨わせてパクパクと口を開く。
 しかし、何も言葉に出せず、ただただ「あ〜…」だの「こ、これは〜…」だのと、意味のない声を上げるのみだ。

 その間も、シュリの指は実に良く動いていた。
 カタカタとまるで機械が決められた事を実行している様に絶え間なくキーボードの上を走っている。
 背後でシュリの動きを感じながら、クラウドはジリジリとした焦燥感に駆られてきていた。

 ディモン達に余裕がなくなってきた事が分かったからだ。
 メインコンピューターを背後に自分達が立っているが故に発砲出来ないでいるディモン達だが、このままだとメインコンピューターがあろうがなかろうが、躊躇いなく発砲してくるかもしれない。
 無論、今の段階ではシュリが既にメインコンピューターを掌握している事はバレていないのだが、それも時間の問題だろう…。
 もし、その事がバレたら…。
 役に立たないコンピューターなど放棄して、侵入者である自分達を抹殺するよう命令を下すだろう。
 今、クラウドもシュリも丸腰だった。
 バスターソードがあれば、弾丸が飛んできても何とか防ぎようがあるというのに…。


 そんな心配が脳裏をよぎった時、最低なタイミングで例の特別の部屋から科学者二人が『二人の遺体』を背負ってよろよろと戻ってきてしまった。
 その二人の科学者……正確にはその『二人の遺体』を見たラミアとシアスは息を飲み、ディモンは目を剥いた。
 他の候補達は、ただでさえ初めて足を踏み入れたこの薄気味悪い研究室の光景にソワソワしていたというのに、科学者がよろよろと『二人の遺体』を担いで現れた様に、度肝を抜かれた。
 科学者達は科学者達で、何とか必死の思いで重たい遺体を担ぎ、ここまで戻って来たというのに、知られたくない雇い主達が勢ぞろいしている事に真っ青になった。
 思わず、担いでいた遺体をズルリと床に落としてしまう。

 嫌な音を立てて、遺体が研究室の床に落ちる音と共に、ラミアの悲鳴が重なった。
 その悲鳴は、どこまでも悲しくて……どこまでも辛くて……。
 そして、どこまでも……失われた者への愛に溢れていた。

「アルトス!アルトス!!」

 半狂乱になりながらシアスの腕を振りほどき、床に伸びている遺体の傍に駆け寄ると、そのまま己の衣服がカプセル内の液体で汚れる事も厭わず抱きしめた。
 狂ったように最愛の者の名を呼びながら泣き叫ぶ妹に、ディモンは忌々しそうに睨みつけると、後ろにいる候補達に顎でしゃくって妹を示す。
 それに直ちに応えた候補達は、半狂乱になりながら愛しい人を抱きしめるラミアを、半ば強引に引き剥がそうとした。

 その行為に、クラウドは激昂した。
 最愛の者の変わり果てた姿。
 それを目の当たりにして取り乱す妹に対して、全く思いやりの欠片もないその行為に、腹の底から怒りが込上げてくる。

 思わず、背後にシュリを庇っている事を忘れてラミアの方へ動こうとする。
 しかし、我を忘れかけたクラウドを押し止めたのは、他でもないどこまでも冷たいディモンの声だった。
「ラミア、いい加減にしろ。このプロジェクトは失敗だ。もう『それ』は使い物にならん!」
 そして、忌々しそうにクラウドとシュリを睨みつけた。
「折角ここまできたというのに……お前達のお陰でこれまでの苦労が水の泡だ!」
 ギリッと歯軋りをしながら、声を歯の間から押し出すように発する。
 ディモンのその言葉に、クラウドが反論しようと口を開いた…。
 しかし、
「お兄様!アルトスはまだ助かります!!アルトスもシフォスもまだ…!!!」
「いい加減にしろ!お前の茶番にはこれ以上付き合いきれん!!」
「でも、お兄様!!」
 ラミアの金切り声により始まった、兄妹の口論の為に、クラウドは反論する機会を失った。
 候補達も、そしてシアスすら口出し出来ずに口論の行方を見守っている。
「もう外気に触れてしまったんだ。すぐに『それら』は腐りだす、見ろ!!」

 ディモンの言葉に、思わずクラウドもラミアの方へと視線を移した。
 もしも、その隙をシアスが突いていたら、クラウドとシュリはかなりやばい事になっただろう…。
 しかしそれは、シュリ以外の全員がそうだったのだ。

 シュリ以外の皆の視線が集中する中、二人の『遺体』が段々『崩れて』きている…。
 それは、まさに言葉の通り…。

 人間の身体は、『土の塵(ちり)』から出来ている…。
 そう書いてある書物がある。
 まさに、その書物の書かれている事が正しいという証であるように…。
 二人の遺体は、ボロボロと崩れ去ろうとしていた。

 それは、見ていておぞましい光景のはずなのに、どこか現実離れしていて実感が湧かない。

 そんな呆然と見やる面々の中、ラミアとシアスだけがその表情を歪めていた。
「あ、ああ…いや、いやー!!」
 泣き喚きながら、最愛の人を胸に抱く。
 その彼女の細い腕からも、ボロボロと崩れていく『身体』。
 クラウドは正視に耐えなくなり、視線を逸らした。
 逸らした視線の先にあったのは、シアスの沈痛な表情…。

 彼にとっても最愛の弟の身体が無残にも崩れていくその様に、いつものポーカーフェイスが保てなくなったのだろう。ギュッと唇をかみ締め、歳の離れた弟との最後の別れをその瞳に刻み込んでいる…。
 そんな彼に、場違いではあるがクラウドは何故か親近感を覚えた。


 やがて、その身体は完全に塵(ちり)と化し、ラミアのすすり泣く声だけが室内に響いていた。
 衝撃的なその瞬間に居合わせた候補達は、ラミアをディモンの元に連れて行くという命令を完全に忘れ、ただただ呆然としている。
 その中で、カタカタと規則正しく動いていたシュリの指が不意に止まった。


「完了だ」


 呟くように発せられたシュリの言葉に、ディモンとデルがハッと我に帰る。
「貴様…さっきから一体何をこそこそと…!!」
 デルが未だに候補達に両脇を抱えられながら、口汚く罵ろうとする。
 シュリはゆっくりと振り返った。
 その表情は、やはりどこまでも無表情で何の感情も表していなかった。
「アンタのプログラムは『ざる』なんだよ」
「なに!?」
 シュリの言葉の意味が正確には分かっていないが、バカにされた事だけは分かったらしい。
 首を傾げながらも威圧的に声を上げる。
「アンタのプログラム、本当に詰めが甘いな。付け入る隙が多過ぎだ。シャルア博士に弟子入りした方が良いんじゃないか?」
「な…な…!!」

 シャルア博士という名前を初めて耳にしたクラウドだったが、それがどうやらデルの機嫌を著しく損ねる名前である事は分かった。
 真っ赤になって罵声を浴びせようと口を開くが、怒りのあまりか言葉が出てこない。
「ま、勿論博士の方から願い下げだろうけどな」
「こ、このクソガキが…!!」
 漸く口にした台詞があまりにも陳腐過ぎて、思わず失笑する。
 そんなクラウドに、ディモンが一歩踏み出した。
「そんな余裕があるのは今のうちだ。さぁ、ゆっくりとこちらへ来てもらおうか!」
 ディモンの言葉に、背後にいる候補達が一斉に前に出て銃を構えた。

 再び張り詰める緊張感。
 それを壊したのは、どこかのんびりとしていて冷たいシュリのたった一言の言葉だった。


「余裕ならアンタ達こそないんだぜ?あと十五分でこの屋敷、自爆するから」


「え…?」
 クラウドだけではない。
 ディモンもシアスも、そしてデルも候補達も…。
 その場にいてシュリへ視線を移さなかったのは悲しみに打ちひしがれているラミアだけだった。


「な、何と言った…?」
 呆けたような口調で確認するディモンに、シュリは面白くなさそうな顔をして再び言った。
「だから、あと十五分で自爆するんだ。この屋敷全部」
 シュリがそう言った直後、屋敷全体に警報音がけたたましく鳴り響いた。

『異常発生、異常発生。あと十五分で、当屋敷は自爆します。屋敷内におられる全皆様は、速やかに避難願います』


「「「「な!!!!」」」」

 全員が息を飲んだ。
 まさにその一瞬に生まれた隙を、シュリは見逃さなかった。
 隼のように駆け出すと、未だに座り込んで嘆き悲しんでいるラミアの周りにいる候補達を次々蹴り飛ばし、ラミアを抱え上げるようにして己の盾にしてしまった。
 クラウドも、半瞬遅れたがシュリの行動に倣って、候補達をディモンの周りを固めている他の候補達に向かって蹴り飛ばしたり殴り飛ばしたりしている。
 そのお陰で、ディモンの周りに隙が生じてしまった。


 シュリは、力なく涙を流しているラミアを盾に取りながら、そっとその耳に囁いた。
「ラミア…アンタの望んでいた事は、最初から無理だったんだ。デルとディモンが『アルトスとシフォスだけは生きていた頃のまま甦らせてやる』と約束したんだろ?その代わり、アンタは資産家や政財界に名のある男達に取り入る…そういう契約を交わしたんだ…違うか?」
 ラミアは、聞いているのかいないのか、虚ろな眼差しから涙を流し、黙って項垂れている。
「でもな。それは無理だったんだ、最初からな」
 その言葉に、ラミアは力なく顔を上げ、涙で濡れた眼差しをシュリに向けた。

「おい!何の戯言を言っているのか知らんが、ラミアを離せ!おい、シアス!ボーっとしてないで、ラミアを取り戻せ!!」

 ボソボソと交わされる会話は、ディモン達には届いていない。
 イライラとしたディモンの聞き苦しい喚き声に、シュリの囁き声が消されそうになる。
 シアスは、主人の命令に眉を顰めながらスッと腰を落とした。
 クラウドを真っ直ぐに見つめている。
 クラウドも、シアスが自分をターゲットにした事に容易に気付いたが、それでもシュリの言葉に気が削がれがちになっていた。

「良いか?ライフストリームは精神の塊……つまり、魂の集合する場としかまだ解明されていない。その沢山ある魂の中からどうやって特定の人間の魂を引き出すんだ?」
「そ、それは……お兄様が……」
 初めてラミアが口を開いた。
 その声は、震えながらもほんの僅かな希望に縋りついていた日々を髣髴とさせる。
 彼女自身、本当に婚約者とシアスの弟が甦る事が出来るのか不安だったのだろう。
 しかし、一縷の望みに賭けるしかなかった彼女は、必死に兄から受けた説明を信じる他なかったのだ。

「多分、こう言われたんだろ?『ライフストリームから帰還した人間のデータがあれば可能だ』とね」
 シュリの言葉に、ラミアは小刻みに震える。

 そして、クラウドも漸く理解した。
 要するに、ライフストリームから帰還した自分をいずれは『研究対象』にするつもりだったのだ。
 そして、それが無事に済み、本当に『失った命の甦り』が可能になったら……。
 まさしく、世界から『愛しい者を失う悲しみ』から解放され、世界は喜びに包まれるだろう…。
 勿論、その『特権』を得られるのは一部の富豪達のみ。

 しかし、ラミアの言っていた『安定して、皆が平和に暮らせるようになって欲しい…。その為に、クラウドの力が必要なのだ』という言葉はどうやらラミアとシアスだけに当てはまるようだ。
 皆が平和に暮らせるように…。
 それはまさにディモンに洗脳された『人形』が世界中に散らばり、ディモンの為の『理想郷』が出来上がるというだけの話…。
 まさに、かつての神羅時代の再来ではないか…!

「そんな……では、では……私も…シアスも……?」
「ああ、良いように利用されてたんだ。でも…」
 そこで言葉を切ると、シュリはまっすぐシアスを見た。
「アンタは気づいてたんだろ?自分とラミアが利用されているだけだって」

 シュリの言葉とラミアの表情で、シアスは全てを悟った。
 ラミアがシュリの口から真実を聞いたのだ…と。

「おい、シアス。何をしている、ぐずぐずしてないで、この愚弄な輩を始末しろ!」
 ディモンの喚き声に、ディモンはゆっくりと目を閉じ、そしてその瞳を開いた時には、彼に迷いはなかった。
「シュリの言う通りです」
 そう一言口にすると、あっという間にディモンの傍まで詰め寄り、その腕を捻り上げた。
 苦痛の呻き声がディモンの口から漏れる。
 その光景に、候補達が呆然として立ち竦む。

「シアス……どうして……?」
 悲しげなラミアの問いに、シアスは苦笑を浮かべた。
「貴女が……ラミア、君があまりにも嬉しそうにしていたからね。言い出せなかったんだ…」
「…伯父様……私……本当に……ごめんなさい……」


『伯父様』!?
 クラウドはラミアの口から飛び出したその驚きの事実に目を見開いた。
 しかし、時間は無情にもその足を止めない。


『あと十分で当屋敷は自爆します』

 機械の音声が、時間がない事を告げた。

 シュリはラミアを抱きかかえると、クラウドとシアスに一つ頷いた。
「お前らも、死にたくなかったらとっとと走るんだな」
 そう言い残し、猛然と研究室から飛び出した。
 それをクラウドが…次にディモンから腕を離したシアスが続く。


 ラミアを抱きかかえているとは思えない程、俊足のシュリに、クラウドとシアスが並んで走る。


『あと八分で当屋敷は自爆します』

 タイムリミットが近付いている。





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